
幼い子どもがいる家庭では、寝かしつけにかかる時間は“おやすみ”の一言では終わりません。もはや日常茶飯事ともいえる“子どもの寝かしつけ耐久レース”の実情を描いた漫画『日に日に首が太くなる嫁』が、月光もりあさんによってX(旧Twitter)に投稿され、大きな共感を呼んでいます。
【漫画】なんだよ、この無駄な時間…寝かしつけは、まさに「耐久レース」(全編を読む)
同作のストーリーは「寝かしつけに1時間以上かかるなんて大げさだと思っていませんか?」という問いかけからスタートします。そこには、子育て未経験者には見えないリアルな世界が広がっていました。
お風呂から上がり、さあ寝る準備しようというタイミングで弟くん(やまと)が取り出したのは、なんと粘土の箱です。やまとくんの提案にもりあさんは「風呂上がりに粘土とかやめてくれ…!」という心の叫びをぐっとこらえ、アンパンマン人形で気を引く作戦に出ました。
一方、お姉ちゃん(えみり)はというと、「歯磨きはやまとの後がいい」と頑なに順番を譲らず、時間はさらに遅れていきます。ようやく2人を寝室に誘導しても、今度は“寝る場所争奪戦”が勃発します。えみりちゃんはママを踏んづけながら「パパとママの隣がいい」と言って移動を開始し、やまとくんはえみりちゃんについて行くのでした。
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ようやく定位置が決まり静けさが訪れると、今度はえみりちゃんのおしゃべりタイムが始まってしまいます。「今日はね〜」「あのね〜」と、寝るどころかテンションは上がる一方です。
そんな中でもやまとくんはウトウトしはじめます。しかし、えみりちゃんが「パパぁ喉乾いた」「お水のんでくるね」と言って寝室から出ていくのを見ると、やまとくんも目を覚ましてしまい、寝かしつけレースは振り出しに戻ってしまうのでした。
この状況が40分過ぎたところで、夫婦は眠れないイライラから“もうどうでもよくなる”という気持ちに変化していきます。漫画のラストでは、寝室で動き回る子どもたちにママは髪の毛を踏まれ続けることで首が鍛えられ、“毎日首が1センチずつ太くなってます”と皮肉めいたセリフで締めくくられていました。
同作の読者からは「全然大袈裟じゃない。1時間なんてざらです」や「眠そうにしてる夕方はころっと寝てしまうのに急いで寝る準備した時に限って目がギンギンなんですよね…」など、育児が過酷であるものの、それでも笑って乗り切ろうとする親の姿に多くの共感の声があがっています。そこで同作の作者・月光もりあさんに、普段の寝かしつけの様子などについて詳しく聞きました。
ー夜に寝る時間やタイミング(晩御飯を食べ終わったら寝る準備を始めるなど)はどのように決めていますか?
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「ご飯を食べたらお風呂に入り、その後に寝る」が基本の流れです。
ー「子供を寝かしつけるまで1時間以上かかることがある」と拝見しましたが、子どもがひとりだった頃から続いていますか?
そうですね。えみりだけだった頃も1時間以上かかっていました。えみりは1人の時も同じで、ずっと喋り続けて寝ないなどよくありました。
ー姉弟がいる環境での寝かしつけにおいて、特に難しさを感じるポイントはどこですか?
兄弟がいると「お互いに遊ぶ、話す、片方が寝そうになっても邪魔が入る」など、悪循環になる事が多くやっかいです。
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ー逆にスムーズに寝かしつけが完了した時は、最初の声掛けから何分程度で寝てくれますか?
昼寝なしで、疲れきって遅く寝る時は2分で寝る時もあります。この場合は晩御飯や歯磨きの時点でかなり眠そうにしてます。
ー最後に、もしも将来えみりちゃんややまとくんが子供を授かったら、寝かしつけについてどのようなアドバイスをしますか?
今しか味わえない騒がしい夜だから、楽しみなって言いますね(笑)。
(海川 まこと/漫画収集家)