【陸上】田中希実が異例の連続走に挑むワケ ペースメーカーの100分後に1500m出場

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2025年05月17日 20:26  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

陸上セイコー・ゴールデングランプリの前日会見に出席した田中(日本陸連提供)

国内外のトップ選手が集う「セイコー・ゴールデングランプリ(GGP)陸上2025東京」(日刊スポーツ共催)が18日、東京・国立競技場で開催される。17日は会場で前日会見を実施。女子で五輪2大会連続出場の田中希実(25=ニューバランス)は非五輪種目の3000メートルでペースメーカー(PM)を務め、1時間40分後に1500メートルに出場する。異例の“連続走”に挑み、5000メートルと2種目での代表入りが濃厚な9月の世界選手権東京大会へつなげていく。


 ◇   ◇   ◇


日本女子中長距離のエース田中が、チャレンジングな試みをする。3000メートルでPMを務め、2000メートルまでレースを先導。100分後に選手として1500メートルに臨む。


セイコーGGPは単日の世界陸連(WA)主催大会で国内最高ランクに格付けされており、連続走は異例の取り組み。「しっかりと勝負をして、中身にこだわったレースができれば」と思い描いた。


着想を得たのは、前回大会のオーストラリアコンビの姿。ビリングスとグリフィスは1500メートルでワンツーフィニッシュし、1時間56分後の5000メートルでPMを担った。


1500メートルのみに出場していた田中は「全力で走った後にPMをできることが強さ。体力面は世界と戦う上で大切」と自身も取り入れることを決めた。


今年は競技日程が変更となり、PM後に本職の1500メートルへ臨む。当初は「どうしようか」と迷いもあったが、5000メートルとの2種目に出場した昨夏のパリ五輪でともに決勝進出を逃したこともあり「勝負する気持ちが大事。できない言い訳をするのではなく、やってみた上でどうなるのかを見てみたい」とブレなかった。


すでに今秋の世界選手権の参加標準記録は1500、5000メートルの2種目で突破。4大会連続の代表入りは濃厚の立場にある。今大会のチャレンジは、4カ月後に輝くため。


「昔から他の人と違うことをするのはわりと好き。抵抗はない」


自分らしく、世界への道を切り開く。【藤塚大輔】

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