ジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成) 5月17日、2025年FIA F2第4戦イモラのスプリントレース(決勝レース1)がイタリアのイモラ・サーキットで行われ、フロントロウから抜群の蹴り出しを見せたジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)が今季初優勝を飾った。
ポールポジションからスタートを迎えた宮田莉朋(ARTグランプリ/TGR-DC)は6位でチェッカーを受け、今季初入賞を果たしている。
第4戦スプリントレースのグリッドは16日に行われた予選トップ10のリバースグリッドで決定され、クッシュ・マイニ(ダムス・ルーカスオイル/アルピーヌ育成)のタイム抹消により、予選10番手に繰り上がりとなった宮田が自身初のリバースポールを獲得した。
フロントロウ2番手はクロフォード、セカンドロウ3番手はオリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ/レッドブル育成)となった。4番手以降はルーク・ブラウニング(ハイテックTGR/ウイリアムズ育成)、アービッド・リンドブラッド(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が続き、ポイントリーダーのリチャード・フェルシュフォー(MPモータースポーツ)は19番手から第4戦の初戦を迎えた。
タイヤ交換義務のない25周のスプリントレースは、日本時間21時15分(現地時間14時15分)に気温21.4度、路面温度34.7度、快晴のドライコンディションのなか、フォーメーションラップを経て幕を開けた。
ポールスタートとなった宮田は悪くないスタートを見せた。ただ、抜群の蹴りだしを見せたクロフォードがストレートで並ぶと、ターン2(タンブレロ)のホールショットを奪い、アストンマーティン育成ドライバーがレースをリードすることに。
2番手に後退した宮田は、5番グリッドからポジションを上げたリンドブラッドにターン2で背後に迫られるがポジションを守り、2周目を迎えた。
トップのクロフォードは2周目にファステストラップを記録して宮田とのギャップを築きにかかり、1秒以上の差を付けられた宮田は5周目にDRSが使用できなくなってしまう。しかし宮田も負けじとクロフォードに食らいついていき、レース序盤は0.9秒から1秒以内をキープし続けた。
トップのクロフォードを先頭に、10番手ロマン・スタネ(インビクタ・レーシング)までが数珠つなぎとなり、上位勢はこう着状態となったままレースは中盤戦に突入する。
ペースを保ち、クロフォードの背中を追う宮田だったが、クロフォードに1.2秒以上のギャップを築かれ、3番手のリンドブラッドが背後に迫ると10周目のタンブレロで再び宮田に仕掛ける。
一時はリンドブラッドを抑えた宮田だったが、リンドブラッドは翌周のタンブレロでまたも宮田に襲い掛かり、リンドブラッドが2番手に浮上した。
さらに4番手を走行するブラウニングが宮田に仕掛け、14周目にブラウニングが3番手に浮上。宮田の背後にはチームメイトのビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成)が迫り、15周目のタンブレロでマルタンスが4番手に浮上する。
ペースが上がらない宮田は18周目にダンに先行を許して6番手となるなか、宮田の後方を走行するレオナルド・フォルナローリ(インビクタ・レーシング)、スタネのインビクタ勢が7番手争いを展開する。
そんななか、アムーリ・コルデール(ロダン・モータースポーツ)がコース上で停止。一時イエローフラッグが振られたが、即座に走行を再開したため、セッションは何事もなく続行となった。
スタートでトップに浮上して以降、磐石の走りを見せたクロフォードが、2番手リンドブラッドに一時2秒以上の差をつける快走をみせ、そのままトップチェッカーとなり、今季初優勝を飾った。2位にリンドブラッド、3位にブラウニングが続いている。
宮田は6位をキープしたままチェッカーを受け、今季初入賞を果たした。
2025年FIA F2第4戦イモラのフィーチャーレース(決勝レース2)は日本時間5月18日17時00分(現地時間10時00分)より、タイヤ交換義務を有する周回数35周、もしくは60分+1周で争われる。
■2025年FIA F2第4戦イモラ スプリントレース正式結果
Pos./No./Driver/Team/Time/Gap
1/11/J.クロフォード/ダムス・ルーカスオイル/38'06.814
2/4/A.リンドブラッド/カンポス・レーシング/1.101
3/7/L.ブラウニング/ハイテックTGR/7.594
4/14/V.マルタンス/ARTグランプリ/8.700
5/17/A.ダン/ロダン・モータースポーツ/8.936
6/15/宮田莉朋/ARTグランプリ/16.353
7/1/L.フォルナローリ/インビクタ・レーシング/16.980
8/2/R.スタネ/インビクタ・レーシング/17.349
9/9/S.モントーヤ/プレマ・レーシング/24.195
10/5/O.ゲーテ/MPモータースポーツ/26.506
11/20/J.デュルクセン/AIXレーシング/27.354
12/8/D.ベガノビッチ/ハイテックTGR/27.517
13/12/K.マイニ/ダムス・ルーカスオイル/28.043
14/25/R.ヴィラゴメス/ファン・アメルスフォールト・レーシング/28.930
15/10/G.ミニ/プレマ・レーシング/29.240
16/3/J.マルティ/カンポス・レーシング/33.214
17/23/M.エスターソン/トライデント/35.832
18/21/C.シールズ/AIXレーシング/46.459
19/24/J.ベネット/ファン・アメルスフォールト・レーシング/46.766
20/16/A.コルデール/ロダン・モータースポーツ/53.219
21/22/S.メゲトゥニフ/トライデント/75.704
22/6/R.フェルシュフォー/MPモータースポーツ/DNF
・ファステストラップ:#7 ルーク・ブラウニング(ハイテックTGR/ウイリアムズ育成):1分30秒244(7/25) 195.829km/h
・ペナルティ:#3:5秒ペナルティ/接触要因
[オートスポーツweb 2025年05月17日]