阿部サダヲ本木雅弘主演の戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」に、阿部サダヲ、伊東蒼、石橋静河、尾野真千子、田中哲司が出演することが分かった。
高度経済成長を遂げた1972年の日本。もはや戦後ではない。日本人の誰もが豊かさを追い求めていた。その時代のすう勢に逆らうかのように、長崎の放送局出身のジャーナリスト・辻原保(本木)は被爆者の声を集め出す。
しかし、当時はまだ原子爆弾の被害は生々しく、被爆者体験はそもそも語るべきものではなかった。そんな時代での被爆者体験の録音、それは周囲からも理解されない「孤独で」過酷な作業だった。
その最中、辻原は一人の被爆者・九野和平と運命的な出会いを果たす。九野が語る「声」に心を激しく揺さぶられる辻原。この「声」を伝えていきたい。
一方で、その「声」は多くの謎にも満ちていた。これは原子爆弾が投下されて数十年経ったのちになっても、なお被爆の劫火に灼かれ続けたふたりの男のふしぎな出会いを描いた、事実に基づく物語――。
本作は、長崎に暮らし、日本全国を渡り歩いて被爆者の声を集め続けたジャーナリスト・伊藤明彦の実話を基に、原爆によってもたらされた数奇な出会いの物語を描くドラマ。
阿部サダヲが演じるのは、辻原と運命的な出会いを果たし、自身の被爆者体験を語る九野和平。その被爆者体験は、辻原の心を激しく揺さぶる。
九野の姉役には、『湯を沸かすほどの熱い愛』「新宿野戦病院」などに出演した伊東蒼に決定。
また石橋静河が、辻原が働くキャバレーのホステス・立花ミヤ子。尾野真千子が、辻原に九野を紹介する恵木幸江役。田中哲司が、長崎の放送局の元同僚で、久しぶりに辻原を尋ねてくる賀川満を演じる。
戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」は8月13日(水)22時〜NHK総合にて放送(全1回)。
(シネマカフェ編集部)