3月7日、JRPの『フライデーミーティング』に登壇した山本尚貴アスリート委員長 6月10日、カート競技の普及および振興を通じて、健全なモータースポーツ文化を未来に継承することを目的とした一般社団法人『日本カート協会(Japan Karting Association=JKA)』が設立準備を開始したと発表した。
この日本カート協会(JKA)は、「カートを通じて、健全なモータースポーツ文化を未来に継承する」ことをビジョンに掲げ、子どもたちが夢を追い、挑戦し成長できる環境の整備を推進していく。特に、次世代のレーシングドライバーや優秀な競技支援人材(コーチ、審判、オフィシャルなど)の育成に注力し、業界全体の活性化に広く貢献していくという。
JKAでは将来、地域やメーカー、教育機関、自治体など各セクターの強みを活かした連携体制を構築し、日本の総力を結集した未来につながる育成の好循環モデルの創出を目指す。さらにカートのすそ野を広げる活動として、体験イベントや地域連携を通じて、誰もが気軽にカートに触れられる環境づくりを進め、子どもから大人までがモータースポーツに親しめる文化の定着を図っていくとしている。
そんなJKAでは、今季もスーパーGT GT500クラスで活躍するほか、2024年まで全日本スーパーフォーミュラ選手権でも活躍した山本尚貴が代表理事に就任すると発表した。
「私自身、6歳でカートを始め、国内外の選手権を経験し、既存の育成システムの中で成長してきました。そして今、こうしてトップカテゴリーでレースを続けられているのも、多くの方々の支えと環境があってこそだと実感しています」と山本は代表理事就任に向けコメントした。
「今回立ち上げた日本カート協会では、若い選手たちが国内はもちろん、世界の舞台を目指して挑戦できるよう、明確なステップを用意したいと考えています。そして、カートがモータースポーツの“原点”として、もっと多くの人に親しまれ、スポーツとして社会に根付いていくことを目指していきます」
「選手の育成はもちろん、これからカートを始めたい方、ホビーとして楽しんでいる方にも、カートの魅力をもっと知っていただけるよう、カートの裾野を広げる活動にも全力で取り組んでいきたいと思います」
「これまで日本のモータースポーツを築き上げてこられた先輩方の想いを受け継ぎ、業界のみなさんと手を取り合いながら、次の時代にふさわしい仕組みを、少しずつでも育てていけたらと願っています。まだ始まったばかりの小さな一歩ではありますが、未来を担う子どもたちにとって大きな希望となれるよう、努力してまいります。どうか温かいご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」
JKAではさっそく、2025年8月18日(月)〜20日(水)という日程でカート競技に取り組む次世代選手の発掘と育成を目的とし、オートパラダイス御殿場で『2025年JKA有望選手発掘夏合宿』を開催する。
対象はカデットクラスで、合宿で特に優秀と認められた選手には、2026年シーズンにおいてJKAからの活動支援が提供される予定だという。詳細は今後改めて発表されるほか、一般社団法人日本カート協会の正式な設立に関する発表は近日中に案内される。
[オートスポーツweb 2025年06月10日]