古舘伊知郎、長嶋茂雄さん追悼特番を痛烈批判「不自由になられてからをいっぱい使うんですよ」

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2025年06月12日 15:42  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

古舘伊知郎アナ(2023年12月撮影)

フリーアナウンサー古舘伊知郎(70)が自身のYouTubeチャンネル「古舘伊知郎チャンネル」を更新。3日に日本テレビ系で放送された「緊急特番 ありがとう長嶋茂雄さん ミスタープロ野球 永遠に…」の内容について、苦言を呈した。


古舘は「長嶋茂雄さんが亡くなった。これに関してですね、本当に寂しいだけじゃなくて、なんで日テレはあんな緊急特番をやったんだろうっていうのが、どうも間尺に合わない。私のようなたった1人の人間が生意気だけど、テレビという大きな組織に向かって。何やったの?って思うね。悲しくてしょうがないね、本当に。テレビ出身としても」と切り出した。


古舘は訃報を受け、自身が客員教授を務める立教大学の「長嶋茂雄氏顕彰モニュメント」に手を合わせ、手向けられた花が少なかったことや、自身が手を合わせている理由を「なんで?」と不思議がる若い学生がいたことを明かした。「知らない若い人たちを責める気は毛頭ありませんよ。知らなくて当然じゃない。僕だって今のスーパースターを知らない可能性もあるわけですから。もう昭和が遠くなっているんです」と語った。


古舘はその上で「当然、追悼特番っていうのはありますよね」と放送自体には理解を示すと「長嶋茂雄さんのどこにポイントを絞るかに関して、『ええ?』と寂しくなりました」と語った。現在のテレビのターゲット層が若者に向いていることをふまえ「(長嶋さんの話題が)今のターゲットと違うっていうんだったら、普通のニュースやワイドショーで流せばいいんですよ。緊急特番その日のうちに2時間仕立てて番組を生でやる必要はないですよね」と指摘。「やるんだったら現役時代ですよ。もちろんメークドラマの長嶋監督、読売巨人軍の時代、V9とかいろいろありました。それはそれで素晴らしい宝庫ですよ。でもそれはさっき言ったように『今、若い人が見てるから、監督時代ならかろうじて今の若い視聴者層にも理解が深まるから』なんていうことはあるわけない。言い訳ですそんなの」と痛烈に批判した。


古舘は「やるんだったら、緊急特番であろうがなかろうが、3日遅れでもなんでもいいからちゃんとした長嶋さんの特にプロ野球時代の昭和の時代とともに本当に二人三脚で、日本が歩んできたんだっていうのをやるべきじゃないですか。だってアーカイブ、ソースはいっぱいあるわけですから。日テレが一番も持ってるわけですから。巨人阪神戦、あるいは関西で阪神巨人戦やったら視聴率50%の時代ですよ。(中略)昭和の流れがあって今があるという時系列、時間軸でとらえるならば、監督以降を中心にやっちゃいかんわけで、もっと現役時代の三振の模様から後楽園球場の夜空に月がポカンて浮かんでるのから色々使ってやれば…」と私見を語った。


また「長嶋さんの時も、NHKも含まっちゃうけど、テレビって残酷だなと思う」と、民放他局も入れて総括。「病で倒れられてからの長嶋さんの、やや動きが、四肢が、不自由になられてから(の映像)をいっぱい使うんですよ。今に近いからっていう大義のもとに。何言ってんだ!っていうの。過去があって今があって未来があるんじゃん? 昔のいい時ばっかり出す必要ないよ、だけど何で今に近い方ばっかり、NHKも民放も、長嶋さんに関して出すの?」と不満をあらわにした。


さらに「同じことがみの(もんた)さんにも言える。みのさんが亡くなった時だって、やっぱり多く使うのは、みのさんが進行性のパーキンソン(病)になって、それから歩行がつらくなってきたけども、だいぶ老けてやせちゃったけど、頑張ってるよ、声だけは張ってしゃべっているところ、スローで映像を使うんですよ。」と疑問を呈し、全盛期の映像をもっと伝えるよう求めた。

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