
「影の総理」森山幹事長は小泉農水大臣を「よく頑張っていただいている」と称賛。備蓄米については「新しければいいというものではない」と、名店で知られる寿司屋さんで、あえて古いお米を使っているところがあると紹介します。
そして、緊迫の会期末の「不信任案」「解散総選挙」をめぐる動き。参院選後の連立相手など政局の核心を語ります。ぜひご覧ください。
(聞き手:TBSテレビ政治担当解説委員 石塚博久)
ーー小泉大臣が備蓄米の販売を始めて一気に小売店に広がっていますが、この活躍ぶりをどうご覧になっていますか。
自民党 森山裕幹事長:
よく頑張っていただいていると思っています。
ーー就任前の夜に、小泉さんに電話して就任を要請したということですが、起用の理由はどういうことですか。
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自民党 森山裕幹事長:
それは私がというよりも、総理のご意向がありましたので、直接要請されて、小泉さんも返答に困っちゃいかんと思ったものですから、私が少し前がかりでと申しますか、本人の意向を聞かせていただいたということです。
ーー就任後、米問題を知り尽くす森山さんのところに小泉さんは相談に来ますか。
自民党 森山裕幹事長:
いろいろご連絡をいただきます。
ーーやっぱり頼りにしているということですね。
自民党 森山裕幹事長:
いいえ。そういうことでもないと思いますが。
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ーー森山さんはわざわざ1、2年寝かしたお米を使っているお寿司の名店をご存知だとか。
自民党 森山裕幹事長:
お寿司屋さんで、通称古米といいますけれども、1年が古米か2年が古米かというのは、なかなか定義がありませんけれども、新米をすぐ使うのではなくて、いくらか一定の湿度、一定の温度で熟成させてお使いになっていて、非常に美味しい寿司屋さんとして有名なところがあるのは、その通りだと思います。
ーー聞いてみたところ、お米マイスターさんにお願いしていて、去年取れたのを使うことが多いのだけど、あえて一昨年のを使ったりもするということなんですね。
自民党 森山裕幹事長:
そういうこともあるのだろうと思います。ただ、それは管理が行き届いていないとおかしなことになります。(政府が)備蓄米を出していますけれども、食味にそんなに差がありませんので、非常に管理がいいのだと思います。
ーー差より違いですよね。あえて、そのお寿司屋さんでは寝かせたお米を使う。
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自民党 森山裕幹事長:
そうですね。新米が好まれる傾向にあるのはその通りですけれども、食味としては色んな考え方があると思います。
ーー2000円の備蓄米が店頭に並ぶようになり、全体の価格も下がっていますが、今後、米の値段はどうなるとみていますか。
自民党 森山裕幹事長:
今はその値段ですけれども、大事なことは、それがお米の相場となってしまったときに、再生産ができるのだろうかが、一つの課題だと思います。
ーー農家さんのことを考えると、全体の適正価格はどれぐらいなんですか。
自民党 森山裕幹事長:
総理が予算委員会だったと思いますが、答弁しておられましたけれども、5キロで3000円ぐらいが、生産者も消費者もご理解いただけるのではないかというお話です。
けれども、それぐらいが、令和4年度の肥料の価格とか農薬の価格とかを見たときに、それで何とか再生産ができるのではないかと思います。
ーー最近支持率が上昇傾向にありますが、不信任案に関係なく、会期末に解散に打って出るという選択肢はあるのですか。
自民党 森山裕幹事長:
いや、それは通商交渉をまずやってみないとですね。これは日本の経済にとっても非常に大事な課題ですので、政治空白を作れる余裕があるのか。それよりもしっかり政策対応していくことが大事なのかというのは、今は、まだ総理も慎重にお考えになっているのではないかと思います。
ーー衆院過半数のため、野党の中から連立相手を探すことは、政局次第ではあるのですか。
自民党 森山裕幹事長:
全ての選択を否定することはあり得ないと思いますし、それは与党であろうと野党であろうと、やはり国家のことを思って、ここは合意ができるという線があるのだと思います。
ーー政局の参謀としてご覧になって、優先順位というのは、いろんなケーススタディを考えて、準備をしているんですよね。
自民党 森山裕幹事長:
頭の体操程度ですかね。
ーー最後にもう一つ。大きな政策、社会保障とかを進めるために、野党第一党と組むという形は、その頭の体操の中にはあるのですか。
自民党 森山裕幹事長:
社会保障がまだ膨らんでまいりますし、今でもなかなか消費税では、足りない佇まいが大きいですから、それをどうしていくのかというのは、野党第一党と与党で、しっかりと協議をさせていただくことが大事だと思います。