繰り上げ受給した月の年金11万6000円「韓国ドラマだけが楽しみ」70歳女性の年金暮らし

金融庁の報告書に端を発して話題となった「老後2000万円問題」など、老後の心配事といえばやはりお金ではないでしょうか。もっと出世しておけばよかったと現役時代に後悔を持つ人もいるようです。

現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、東京都在住70歳女性のケースをご紹介します。

回答者プロフィール

回答者本人：70歳女性
同居家族構成：本人のみ
居住地：東京都
リタイア前の雇用形態：正社員
リタイア前の年収：490万円
現在の資産：預貯金400万円、リスク資産0円
これまでの年金加入期間：国民年金400カ月、厚生年金400カ月

現在受給している年金額（月額）

老齢基礎年金（国民年金）：約4万円（繰り上げ受給）
老齢厚生年金（厚生年金）：約7万6000円（繰り上げ受給）
障害基礎年金や障害厚生年金（障害年金）：なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金（遺族年金）：なし
その他（企業年金や個人年金保険など）：なし

「年金が少なすぎて生活がカツカツ」

現在の年金額について満足しているか、の問いに「満足していない」と回答した今回の投稿者。

繰り上げ受給によって減額されていることもあり、「年金受給額が少なすぎて物価高についていけないぐらい、生活がカツカツになってしまうから。旅行など行きたくてもいけません」と語っています。

ひと月の支出は約「9万円」に抑えられているものの、年金だけでは「年に1〜2回足りない月がある」と回答されています。

「少しでも安いスーパーを調べてはしごしている」

年金で足りない支出がある場合については「アルバイトで得た少しの収入を補てんしている」という投稿者。

現在は「小学校の給食センターで週に2回働いて」収入を得ていると言います。

また年金生活においては節約も欠かせないそうで、「外食をしないことを徹底しています。食材の買い物でも安いスーパーを調査し、買う物によって使い分けています」とあります。

「やりたいことにもっと挑戦すべきだった」

現役時代にもっとこうしておけばよかったことがあるか、との問いには「貯金をもっとすればよかったし、旅行にたくさん行っておけばよかったし、やりたいことにもっと挑戦すればよかったし、子どもを作っておけばよかったです。特に子どもはなぜあの時『産まない』という決断をしたのか後悔しか残っていません」と回答。

今の生活については「物価高がどこまで続くのか、身体にボロが出ても生活のために死ぬまで働かなければならないのか」と不安な思いを語ります。

いっぽうで、今の楽しみは「韓国ドラマを好きなだけ見ること」だそう。夢中になれる趣味を支えに、日々を過ごされているようでした。

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(文:あるじゃん 編集部)