物価の上昇が止まりません。米5kgの平均価格は4268円と、昨年の2倍を超えています(5月19日、農林水産省)。食品の値上げは2025年1月から10月までの値上げ公表分だけですでに1万4000品目以上となり、昨年1年分を超えました(4月30日、帝国データバンク)。いっぽう給料は、額面から物価の影響を差し引いた2024年度の「実質賃金」は、前年度より0.5%のマイナス。しかもマイナスは3年連続です。物価の上昇に給料が追いついていない、家計はますます厳しいというのが実感でしょう。
そんななか節約に励む方が多いと思いますが、せっかくの努力が逆効果になることも。間違いやすい節約術を紹介しましょう。
まずは買い物です。「ポイント●倍セール」などポイントにつられてたくさん買い込む”ポイント貧乏”は卒業しましょう。まとめ売りやタイムセール、ネット通販では「あと○○円で送料無料」と買い足すなども残念な節約です。
今、特に問題なのはフードロス。家庭での食品廃棄も大きな要因です。子どもの独立などで人数が減ったら、作りすぎに注意して量を調整しましょう。鍋やフライパンを小さなサイズに替えるのも一手です。少量なら、総菜を利用したほうが割安な場合もありますよ。
また、ビールなどのアルコール飲料や嗜好品を、遠出して安売り店で大量購入するのも逆効果。確かに単価は安くなりますが、たくさんあるとつい飲みすぎてしまうもの。遠出すれば交通費やガソリン代などもかかります。
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■家計が厳しいときに夫の小遣いを減らすと逆効果
さらに、節約の常識が変わっていることも。たとえば最近の家電製品は、スイッチを入れた直後に大きな電力を使うものの、使い続けるのにあまり電力を使わない省エネ設計のものが増えています。エアコンもこまめに消すより、20分程度の外出ならつけっぱなしのほうが電気代は安い。掃除機もつけたり消したりせず、部屋全体を片付けてから、一気にかけると節電になります。
貯蓄術も変わっています。以前「学資保険は掛金の3倍戻ってきた」と喜んだ方も多いと思いますが、今ではマイナスのものが大半。加入を考えるときは支払う保険料総額と、受け取る保険金額を必ず自分で計算して。
昔は一律だった積立預金の利率も、銀行それぞれで違います。となると「できるだけ利率の高い銀行で」と考えがちですが、毎月給与振込口座から出金して預け替えるのはかなり面倒。期日に間に合わないからと振り込んだら、手数料がかかって本末転倒です。積み立てていることを忘れることが長続きの秘訣です。手間のかからない銀行を選びましょう。
銀行といえば、振込みなどの手数料はますます上がります。出金は予算を決め計画的に、手数料のかからない方法で行いましょう。
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最後に、家計がきびしいときに、夫の小遣いを減らすのも逆効果。仕事への意欲がうせますよ。節約は家族みんなで協力するのがうまくいくコツです。家族で節約会議をしてみませんか。
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