50万円超えも! フリマアプリで「SEIKO」の時計が人気。海外向けに、高値で売れる理由は?

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2025年06月23日 21:40  All About

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フリマアプリにおいて越境取引が盛んに行われるようになりました。日本のフリマアプリが海外からも注目されているわけですが、その中でも人気になるブランドがあるそう。その中で今回注目するのは「SEIKO」です。今、海外から注目されている理由を探っていきましょう。
フリマアプリにおいて越境取引が盛んに行われるようになりました。日本のフリマアプリが海外からも注目されているわけですが、その中でも人気になるブランドがあるそう。その中で今回注目するのは「SEIKO」です。今、海外から注目されている理由を探っていきましょう。

越境取引、人気はラグジュアリーブランドだが

2025年4月、楽天ラクマと株式会社FROM JAPANが海外在住のユーザー向けに運営する越境ECサイト「FROM JAPAN」が、「楽天ラクマ」における越境取引データを基に、国・地域別で取引数が多いファッションブランドのランキング2024年版を発表しました。

「FROM JAPAN」において、2024年の1年間に「楽天ラクマ」を通じて取引されたファッションブランド品の実績をもとにして、特に取引数が多い10の国・地域ごとにランキング形式で集計しています。
越境取引における国・地域別ファッションブランドの人気ランキング(出典:楽天グループ株式会社のプレスリリース)

ルイ・ヴィトンやグッチ、シャネル、エルメスなどのラグジュアリーブランドがランキングに入っていますが、実は「SEIKO」が6の国と地域でランクインしているのです。SEIKOは腕時計のブランド。腕時計といえばロレックスを連想する人も多いと思うのですが、今回の発表ではロレックスがランクインしたのはイギリスのみ。ロレックスに代わってSEIKOの取引が活況となっています。

なぜSEIKOが海外でも注目されているのか、楽天グループ株式会社 ラクマ事業部 BtoC・広告事業課 シニアマネージャーの木下 春菜さん、株式会社FROM JAPAN ビジネスサクセス部 部長の上月 千菜さんにお聞きしたところ、3つの理由があるそうです。

理由1:日本限定モデルがある

SEIKOは1969年にクォーツ時計の小型化に成功したブランドです。これによって誰もが腕時計で正確な時間を確認できるようになりました。SEIKOは海外でも注目されているブランドで、「楽天ラクマ」では、SEIKOが海外で売れている件数が2023年〜2024年で1.4倍も伸びているそうです。

越境取引でSEIKOが注目されている理由の1つが、日本限定モデルがあることです。JDM(Japan Domestic Market)モデル、つまり日本国内市場向けのモデルがあり、生産終了したモデルは希少価値が上がる傾向にあります。

しかも日本にしかないことも付加価値となって、海外のユーザーからのニーズが高まっているのです。本来は日本に来ないと買えなかったものが、楽天ラクマの越境取引を利用すれば移動せずに買うことができます。

価格に関しては、楽天ラクマでの越境取引の平均単価は5万円ほど。ロレックスのような高額すぎる価格ではなく手が出やすい価格帯であることも人気の理由になっています。

理由2:コラボ品がある

SEIKOの腕時計には、ファッションブランドとのコラボ商品もあります。

例えばアパレルブランドのネイバーフッドやナノ・ユニバースなどとのコラボ商品です。

またスタジオジブリが制作した『紅の豚』とのコラボは、生産数が少ないこともあって、価格も高く、楽天ラクマでは50万円近い価格で取引されています。

他にも『ワンピース』とのコラボ商品もあります。こちらは生産された本数が多いので、価格はそれほど高額にはなっていません。

このようなコラボ商品は国内のファンが買うこともありますが、海外にもコレクターがいます。特に日本発のものには注目が集まりやすく、『ポケットモンスター』や『ワンピース』などのアニメも、日本発ということもあって人気になっています。

理由3:カスタマイズをするニーズがある

SEIKOの腕時計は、本体だけではなくパーツも売れています。SEIKO MODといって、腕時計を自分の好きなパーツに変えてカスタマイズする動きがあるのです。あくまで趣味の範囲で楽しむものですが、それにはパーツが必要になります。

SEIKOの場合、パーツや限定品も楽天ラクマで売れますが、実はそれ以外の一般的な型番の腕時計も売れています。つまり全体的な人気商品ということ。このような動きは珍しく、SEIKOならではと言えます。

円安の影響も

SEIKOは今のタイミングでいきなり人気になったのではなく、以前から根強い人気があるブランドです。さらに昨今の円安もあり、海外ユーザーが質のいい日本のものを買っています。円高に振れるとこの動きも少し変わる可能性がありますが、それがSEIKO人気に大きな影を落とすかというと、そこまでの影響は出ないかもしれません。

SEIKOは大谷選手がアンバサダーに

SEIKOがここまで人気になっている背景には、大谷翔平選手の存在も欠かせないのではないかと筆者は考えています。大谷選手は2018年からSEIKOのグローバルアンバサダーを務めています。ここ数年の活躍もあり、世界的に注目されている大谷選手がつけているとなれば話題になるのも当然かもしれません。

2025年2月にも「SEIKO PROSPEX 大谷翔平選手 2025 限定モデル セイコーグローバルブランドコアショップ専用モデル SBEJ023」が発売になっているので、海外からのニーズも高そうです。

意外な人気「BE@RBRICK」

SEIKO以外で海外からの注目度が高いものとしては、「BE@RBRICK」があります。原宿発のブランドで海外のコレクターに人気があるのです。コラボ商品が多いので、コレクター心をくすぐるのでしょう。日本で流行している印象はあまりないのですが、実は海外では大人気でラクマが越境取引の試運転を開始した2021年から取引が行われています。

価格に関しては過去に120万円で販売されたことも。リーバイスとのコラボ商品で、Levi’s X BAPEをまとったBE@RBRICKです。

さらに170万円で売れたBE@RBRICKもあります。Bape× READYMADEコラボモデルで、貴重なものなのでしょう。日本国内では知る人ぞ知るマニアックな商品かもしれませんが、越境を考えるとなかなか面白いブランドになりそうです。


SEIKOなどの腕時計やBE@RBRICKなど一定の金額で取引されている商品は、模造品の心配もありますが、楽天ラクマでは「ラクマ最強鑑定」や「ラクマ公式ショップ」もあります。しっかりとした鑑定を受けられることもあり、模造品は出づらい環境が整っているので、海外ユーザーだけではなく日本国内のユーザーでも安心して取引ができそうです。
(文:川崎 さちえ(フリマアプリ・ネットオークションガイド))

このニュースに関するつぶやき

  • 40年前に亡くなった祖父の時計(自動巻)を今年治して使ってる。味もあるし高級で無いから手軽に使えてイイ。他のSEIKOも親父の退職記念や結婚お返しなので記念物。
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