画像提供:マイナビニュースコスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモエコパワーとエネグローバルはこのほど、FIP太陽光発電所を対象としたフィジカルPPAを締結した。
この取り組みは、コスモエコパワーが提供する再生可能エネルギーアグリゲーションサービスを活用したもの。再生可能エネルギー電力のさらなる活用に向けて、コスモエコパワーが分散型電源を束ねて運用し、発電所の効率的な利用と電力の安定供給につなげる。
コスモエコパワーは同契約に基づき、エネグローバルが茨城県内に保有し、グループ会社のEGエンジニアリングが保守管理する計7カ所のFIP太陽光発電所(合計設備容量:約7,200kW)から、約16年間にわたり再生可能エネルギーを受け取る。
コスモエコパワーはアグリゲーターとしてそれらを束ね、グループ会社のコスモエネルギーソリューションズに供給。コスモエネルギーソリューションズは小売電気事業者として、再生可能エネルギーを需要家に販売する。
同発電所には営農型太陽光発電所が含まれる。営農型太陽光発電とは、農地の上に太陽光パネルを設置し、農業と発電を同時に行う仕組みであり、再生可能エネルギーの活用と地域農業の継続を両立するものだ。
コスモエネルギーグループとエネグローバルグループは、再生可能エネルギーの普及に貢献し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて社会的責任を果たすことを目的として、今回の契約締結に至った。今後も、環境負荷低減と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進していく。
○【コスモエコパワーのアグリゲーションサービス】
コスモエコパワーでは、これまでに実施した自社発電所のFIP移行・運営や再生可能エネルギーの販売・調達等の経験をもとに、発電事業者やフレキシブルな再生可能エネルギーの調達を希望する小売電気事業者および需要家向けに、アグリゲーションサービスを構築した。
再生可能エネルギーを「つくる」「とどける」「つかう」ユーザーのニーズに合わせて、手間なく柔軟に、リスクを抑えた再生可能エネルギーの販売・調達メニューを提供する。
○(サービス例)
・発電事業者向け:FIP移行の全面サポートや、長期固定価格での買い取り、発電量および売電量向上支援
・小売電気事業者・需要家向け:調達の価格や量、期間等の条件をフレキシブルに組み合わせたメニューの提供
○【コスモエネルギーグループのカーボンニュートラルに向けた取り組み】
コスモエコパワーは、コスモエネルギーグループの一員として「2050年カーボンネットゼロ」の実現をめざしている。
国の制度として再生可能エネルギーのFITからFIPへの移行が進むなか、同件で得られるノウハウは、将来的に参画をめざしている洋上風力発電所や陸上風力発電所の開発・運営に活かされるものだ。これにより、日本における再生可能エネルギーの主力電源化にも貢献していくことが期待できる。
○【エネグローバルグループの取り組み】
エネグローバルグループは、2014年の設立以降、太陽光発電所開発の企画、設計、施工、保守管理までの全工程を一貫して担うことで効率的な開発手法を追求しており、茨城県を中心とした北関東地区に総発電容量21.4万kWを開発し、14.7万kW/183カ所の太陽光発電所を保有。2030年度末までに総開発容量100万kWをめざし、現在も積極的な開発事業を続けている。
2022年にはグループ会社に農業法人EGファームを設立し、農地所有適格法人の認定を取得。農地を耕作し、大豆、じゃがいも、麦などの作物を収穫して、地域の農業活性化と再生可能エネルギーの普及を目的とした営農型太陽光発電所(ソーラーシェアリング)の本格運営を開始している。
今後は東京電力管内以外へも事業エリアを広げながら、「エネルギー×農業」の新たな可能性を切り拓き、地域と共に持続可能な未来の実現に貢献していく。(エボル)