PTA最新作『ワン・バトル・アフター・アナザー』ディカプリオ主演、IMAXで怒とうのチェイス描く

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2025年10月04日 11:00  オリコンニュース

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映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』(公開中) (C) 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.
 カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界三大映画祭で監督賞を制した唯一の監督、ポール・トーマス・アンダーソン(PTA)の最新作『ワン・バトル・アフター・アナザー』が、3日より全国公開された。主演はレオナルド・ディカプリオ。共演にショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロらアカデミー賞受賞俳優が並び、アンダーソン監督が20年以上かけて書き上げた脚本を映像化した。

【動画】PTA監督がビスタビジョン撮影の魅力を語る特別映像本編映像

 現地時間9月26日に全米3634館で公開され、興行収入2240万ドルを記録。初登場1位スタートを飾った。全世界興収は4850万ドルを超え、アンダーソン監督史上最高のオープニング成績となっている。

 本作は、「逃走劇のフリをした闘争劇」をキャッチコピーに、アメリカの荒野を舞台に繰り広げられるノンストップのチェイスバトルを描く。

 ディカプリオは、愛する娘の失踪を機にテンパりながら逃走する元革命家ボブ役で従来のイメージを一新する演技を見せる。マッチョな変態軍人ロックジョーとなったペンが一線を越えたブチギレの演技を炸裂。そして、なぜかボブのピンチに現れる謎の空手道場のセンセイ役のデル・トロが個性的でユーモラスな演技をぶちかます。ボブの娘を演じる新鋭チェイス・インフィニティ、カリスマ的革命家を演じるテヤナ・テイラーらも出演。豪華キャスト陣が織りなすアンサンブルも見どころとなる。

 製作にはアンダーソンのほかに、オスカー、BAFTA(英国アカデミー賞)にノミネートされたアダム・ソムナー、サラ・マーフィらが参加。撮影監督はマイケル・バウマンとアンダーソン自身。衣装にオスカー常連のコリーン・アトウッド、音楽は作曲家ジョニー・グリーンウッド(アンダーソンとは6作目のタッグ)が担当するなど、一流のスタッフが結集した。

 撮影はアンダーソン監督の希望により「ビスタビジョン」で行われた。通常の35ミリよりも大きなフィルム面積を使用することで、映像に深みをもたらす方式であり、本作は全編を拡張アスペクト比1.43:1で上映するIMAX初の作品となる。Dolby Cinemaでも公開されており、かつてない映像体験が期待される。

 ワールドプレミアでは「今年のベスト」「オスカー大本命」との声が上がり、スティーブン・スピルバーグ監督も「なんてクレイジーな映画だ。すべてが最高」と称賛し、話題となっている。

■ディカプリオが“娘を溺愛する冴えない男”で新境地

 ポール・トーマス・アンダーソンとディカプリオの初タッグとなる本作。かつて『ブギーナイツ』への出演を辞退したことを後悔していたディカプリオにとって、約30年越しの夢のコラボレーションでもある。

 ディカプリオは本作について、「笑えるのは、過去の自分の行いに本気で追い詰められるところだ。まるでジェームズ・ボンドの映画みたいにね」と語る。平凡ながらも冴えない日々を過ごしていた元革命家のボブ。突然、最愛の娘(チェイス・インフィニティ)がさらわれ、生活が一変。革命組織から警告電話を受けたボブは、ベッドの下に掘ってあった逃亡用のトンネルを這って間一髪逃げ出すが…。なんとしても娘を見つけたい、けれど彼には立ち向かう力も装備もなかった――。「これはよくあるヒーロー映画じゃない。立ち向かわざるを得ない状況に追い詰められていく」と、ディカプリオ。

 次から次へと襲いかかる刺客たちとの死闘の中、テンパりながらもボブに革命家時代の闘争心がよみがえっていく。ボブのピンチに現れる“センセイ”の手を借りて、元革命家として逃げ続けた生活を捨て、戦いに身を投じたボブと娘の運命の先にあるのは、絶望か、希望か、それとも――。

 現地時間9月8日に米ロサンゼルス、ハリウッドのTCL チャイニーズ IMAX シアターで開催されたワールドプレミアで、ディカプリオは日本のファンに向けて、「ハロー!日本のみなさん。ぜひ映画『ワン・バトル・アフタ・アナザー』を観に来てください。映画館で会いましょう!この作品は絶対に劇場で観てください。劇場で観なくてはダメですよ!」と呼び掛けている。

■スティーブン・スビルバーグが大絶賛

 ワールドプレミアに先駆けてロサンゼルスのDGAシアターで行われた上映会に、2002年の映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』で初めてディカプリオとタッグを組んだスティーヴン・スピルバーグが来場し、アンダーソン監督と対談した。すでに3度も『ワン・バトル・アフター・アナザー』を鑑賞しているというスピルバーグは、スタンリー・キューブリックの『博士の異常な愛情』(1964年)を引き合いに、「なんてクレイジーな映画なんだ。すべてが最高!ショーン・ペンは、彼のキャリアの中で一番好きな演技だと言わざるを得ない。あまりにも奇妙でありながら、同時に現代に通じる要素が絶妙に組み合わさっていて、これまでポール・トーマス・アンダーソンが監督したどの作品よりもアクションが満載で、何もかもが本当に素晴らしい」と絶賛した。

■マーティン・スコセッシのコメント

 魅惑的で、並外れた出来栄えの映画で、至る所で素晴らしい演技が光る。現代社会を見事に反映していて、単なる傑作ではなく、現代アメリカ映画における画期的な作品だ。

■イ・ジェフン(俳優)のコメント

 今年見た映画の中で、一番うれしい歓喜の瞬間を一度ではなく、何度も連続して迎えつづけられる傑作。あまりに感嘆して、時間が経つのも忘れ、さらには考える暇もなくストーリーがノンストップで進行していくので、すべてのシーンにインパクトがありました。ショーン・ペン演じるロックジョーが出てくる度に緊張を緩めることができませんでした(笑)そのくらいものすごい爆発力のエネルギーを感じる演技でした。


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