人望なき石破茂、女性問題くすぶる小泉進次郎……総裁選を前に自民党の深刻すぎる人材枯れ

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2024年08月27日 22:01  日刊サイゾー

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日刊サイゾー

今週の注目記事・1「自民党総裁選の大暗闘」(『週刊新潮』8/29日号)「小泉進次郎“総理”の重大リスク」「小林鷹之(49)『パーティー三昧』と『リベラル弁護士妻』」(『週刊文春』8/29日号)
同・2「統一教会元幹部が懺悔『安倍総理、山上、韓国送金…今こそ、すべてを語ります』」(『週刊文春』8/29日号)「『旧統一教会を消し去れ!』 外務省が“アフリカODA”で証拠隠滅の全内幕」(『週刊新潮』8/29日号)
同・3「ルポ“令和6年の米騒動”『ご飯一杯がぜいたく品になる日がやってくる』」(『FRIDAY』9/6・13日号)
同・4「フワちゃん暴言騒動で株上げた 目撃 やす子『縁切り神社で神頼み』」(『FLASH』9/3日号)
同・5「8・5ブラックマンデー 日経平均大暴落 最強の投資家たちはこう切り抜けた!」(『週刊現代』8/24・31日号)
同・6「MEGA地震予測 宮崎M7.1を的中させた研究者『新たな警戒エリア』」(『週刊ポスト』8/30・9/6日号)
同・7「伊東純也『性加害疑惑』大阪地検が双方不起訴で“被害女性2人”のいま」(『週刊新潮』8/29日号)
同・8「悠仁さま“異例の成績”で『トンボより受験勉強』」(『週刊文春』8/29日号)
同・9「ステージ3乳がん公表 梅宮アンナ激白90分」(『週刊文春』8/29日号)

【巻末付録】現代とポスト、SEXYグラビアの勝者はどっちだ!

 1週間のご無沙汰です。先週は文春、新潮の発売がなかったのでお休みしました。

 このところ“知識人”たちが次々に亡くなっています。松岡正剛、享年80。石川好、享年77。

 松岡は、私など単なる雑誌屋と違って、編集というものを「編集工学」という高みに導いてくれた。

 ネットで読める「千夜千冊」は松岡独自の書評で、新たなその本の魅力と意義について気づかせてくれた。

 松岡の手にかかると、編集というものがとてつもなく凄いものに思えて、オレがやっている編集と松岡の編集とは天と地の差があるのではないか、そう思っていた時期もあったな。

 石川は、『ストロベリー・ロード』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞したしばらく後に会った。舌鋒鋭そうだが、会うと人懐こい人で、アメリカでの愉快な体験を話してもらったことを覚えている。

 酒田市美術館(山形県)の館長になって、「遊びに来てよ」といわれながら、行く機会を逸して、そのままになってしまった。

 私は「有名人嫌い」なので、知名人に親しい人はほとんどいないが、石川好はなぜか心に残っている懐かしい人だったな。

 今週は文春、新潮は合併号明けだったが、残念ながらこれといったスクープはない。両誌ともに総裁選、それも小泉進次郎に注目しているが、もちろん好意的にではない。

 それには後で触れるとして、まずは梅宮アンナ(51)のがん告白から。

 アンナの父親の梅宮辰夫は36歳の頃にがんになり、それからもさまざまながんと闘った。81歳で亡くなる頃には、安楽死を望んでいたと、アンナが話している。

 がん系といういい方は嫌だが、アンナも覚悟していたという。今年3月、「シャワーを浴びた後に左右の胸の大きさの違いに気づいて」病院に駆け込んだという。

 マンモグラフィーやMRIを受けたが「がんではない」といわれた。だが、生体検査でがんと判明したという。

 ステージ3の乳がん。相当な葛藤があったが、病気と向き合うことに決めたら、前向きになり、抗がん剤で抜けてしまう頭髪のためのお洒落なウイッグがあったらいいなと思い立った。黒や茶ばかりではなく、もっといろいろな色や形のウイッグづくりや化粧品をSNSで紹介するようなことも考えているようだ。

 アンナらしい発想だ。父親同様、がんと共生しながら、また新しい梅宮アンナがみられるのかもしれない。

 文春オンラインでは、かつて芸能界を騒がした相手、羽賀研二(63)が自身のインスタグラム上にアップした“3通のエール”について、こう答えている。

「あ、私のこと分かってんだなっていうのはあの文面を見て思ったんです。だからと言って、連絡しようとまでは思わないけど、普通のことを言ってくれて、ありがとうという気持ちです」

 お騒がせした往年の「バカップル」も、人生経験を積み、違う顔を見せ始めたのかもしれない。

 秋篠宮家の長男・悠仁さんの話に入る前に新潮のモノクログラビアに載っている小室眞子さんの近影について触れておこう。

 日本のススキのようなファウンテングラス(噴水草)の原のようなところで、珍しく眞子さんが一人で腕を組んで立っている。

 肩には花柄のトート―バッグをかけ、白いブラウスを腕まくり、黒のゆったりしたパンツ姿は、新潮がいうように、かつてのか弱さはなくなり「逞しさ」を感じる。

 目を細め、何やらを凝視しているかのような表情からは、「はるばるきつるものかな」という“感慨”が浮かんでいるように見える。

 彼女も32歳。ややふっくら、いや、堂々とした体つきは、これからも小室圭と生きていく覚悟が揺るぎないことを見せつけているようにも思える。

 男はいつまでたっても子供じみたところがあるものだが、女性は、そこの大地に根を張り、泣き言などいわずに年を取っていくものである。

 昨今は、長男の悠仁さんの「大学お受験」が物議を醸しているが、遠く離れた異国の地で生きる姉なら、弟にどうアドバイスをするのだろう。

「お母さんのいうとおりに勉強頑張りなさい」というのか、それとも、私も自分で自分の人生を切り開いてきたのだから、あんたも自分の人生なんだから、自分が思うように精いっぱい生きなさいというのだろうか。

 その悠仁さん、東大農学部の推薦入学が決まりかけているという話もあれば、文春のように、筑波大附属高校の中では“異例”の成績だからと疑問符をつけるところもある。

 今週の文春は、8月25日から開かれる「国際昆虫学会議」、いわゆる昆虫学者にとっては4年に1度のオリンピックのようなものが開催され、そこに悠仁さんが出席し、「自然保護・生物多様性・生物地理学」の枠組みの中で、ポスター形式での発表をすると報じている。

 だがこれも、将来の天皇ということで、様々な専門家たちが様々な形でアドバイスしたもので、彼一人でなしえたものではないのだろう。

 私はそんなことはどうでもいいと思っている。悠仁さんが幼いころから関心を持ってきたトンボ研究だから、様々な専門家の意見を聞き、万巻の書を読み、自分なりに研究をまとめて発表することは、喜ぶべきことではないのか。

 また、東大に推薦入学するのもいいのではないか。優れた研究成果があり、そうした長年の労苦をよしとして、入学させてあげればいいと思う。

 だが、秋篠宮紀子さんが思い描いているような、「一般学生と混じって筆記試験を勝ち抜いて東大入学」という“夢”は捨てたほうがいい。

 将来の天皇に学歴などそれほど重要ではない。いたずらに受験勉強に時間をとられるのではなく、トンボも、世情も、国際関係も学んでおく必要があるはずである。

 悠仁さんはまだ17歳ではなく、もう17歳なのだ。79年前に日本中を惨禍に巻き込んだ戦争の責任をどう考えるのかも、ぜひ、成人になったら聞いてみたい。

 上皇や現天皇が築いてきた「平和を希求する天皇像」を受け継ぎ、右左ではなく、価値観が多様化しているこの国をどう考えているのかも、ぜひ聞いてみたい。

 悠仁さんは「東大までの人」ではなく、東大を踏み台にして、新しい天皇像をつくってもらいたいものだと思っている。

「東大がなんだ!」

 姉の眞子さんなら、そういうのではないか。自分の人生なんだから、とも。

 お次はサッカーの伊東純也(31)のお話。

 以前、新潮は、女性2人が伊東ともう一人を「準強制性交等致傷罪など」で警視庁に刑事告発したと報じた。

 だが、伊東側も女性たちのいい分をでっちあげだとして、「虚偽告訴罪」で大阪府警に告訴したのである。

 そして8月9日、両方の件を扱う大阪地検は、双方を嫌疑不十分として「不起訴処分」とした。

 何やら喧嘩両成敗のようなモヤモヤした判決だが、新潮によれば、伊東側は被害女性と性交渉を持ったことは否定せず、女性側の記憶に曖昧なところがあることを根拠に、強姦の事実はなかったと主張しているという。

 また、大阪地検は、被害女性の聴取を行っていないようで、拙速とも思えると、女性側の代理人はいっている。

 2人の女性たちは、SNSなどで誹謗中傷を受け続け、体調を崩しているそうだ。だが、先の女性側の代理人は、「検察審査会に不服申し立てを行う予定」で、民事訴訟のほうも長くかかるが徹底的に争い、真実を明らかにしていくと話している。

 不起訴処分で終わりではないという。さて、伊東側はどうするのだろう。

 ところで、この欄で紹介するのは久しぶりになるが、南海トラフ地震が起きる確率が高まったといわれる中、ポストのMEGA地震予測を覗いてみないわけにはいかないだろう。

 あくまでもポストによればだが、先日の宮崎でのM7.1地震を的中させたというのだ。このMEGA地震予測は村井俊治・東大名誉教授が立ち上げたもので、これまで何度も警告を発しているが、ここの中国人研究者の郭広猛博士がこう警告している。

「現在、『隆起・沈降』で11年の東日本大震災の発生前と酷似した動きが確認されています」

 しかも、南海トラフ近辺だけではなく、全国各地で、大地震の予兆が出ていて、同時期にこれほど多くの地域で、前兆を確認できたのは初めてだというのである。

 危険度1位は、東北警戒ゾーンだという。危険度2位が北海道警戒ゾーン。3位が北信越警戒ゾーン。危険度4位が首都圏警戒ゾーン。第5位が九州警戒ゾーン。

 しかし、どこで起きても不思議ではないし、起きれば、これまで以上の大災害が発生するのは間違いない。

 常在戦場。地震に対してはこういう気構えを持った方がいいようだ。

 さて、私のように一切株を持たない人間は、上がろうが下がろうが知ったことではないが、老後の資金を株でねん出しようなどと考えている人には、このところの株の乱高下は生きてる気持ちがしないのではないか。

 中でも国に踊らされて新NISAなどを持っていれば、「なんでなのよ!」と叫びたくなるのではないだろうか。

 だがそんなかつてのブラックマンデーを超える大暴落にも、慌てず騒がずに切り抜けた人がいるというのでさっそく読み始めた。

 だが、初っ端から、元タワー投資顧問の清原達郎という人物が出てきて、暴落当日には旅行中の日光にいて、17時に自宅に帰るまで相場を知らなかったというのを見て、「こりゃ駄目だ」と思った。

 案の定、これは買わなきゃと思い「19時まで必死に銘柄探し。それから230億円分の注文を細切れの指し値で入力し始めて、22時までに注文を終えました」というのである。

 その上、選んだ銘柄は、三井住友フィナンシャルグループやみずほフィナンシャルグループ、三井住友トラスト・ホールディングス、大和証券グループ本社、日立建機を指し値で買ったというのだ。

 こんな金満家のいうことなんか週刊誌に載せるな! そう叫びたくなった。

 次に出てくるのも資産22億円の“日本のバフェット”という愛称もある藤本茂で、この暴落で2億6000万円の含み損を被ったというが、彼にすればかすり傷程度であろう。

 藤本も、「自分の信念を貫いてやっていれば結果は出る」というが、私のように、100万円のカネでさえ自由にならない「庶民」には縁遠すぎて、腹が立つ。

 いつから週刊誌は金満家の愛読誌になったのか? あの大暴落で、悲観して自殺した人間はいないのか? そいうことを取材して記事にするのが週刊誌ではなかったのか。

 株だけではないが、ギャンブルはカネを持っているヤツが勝つのだ。ギャンブルに命から二番目に大事なカネをつぎ込んではいけない。

 長年、競馬にカネをつぎ込んできた私は、最近、つくづくそう思う。

 私の夢は、カネがあったら、毎レース、一番人気のない馬から馬単総流しして、のんびりレースを見ていたい。

 当たっても、何だ500万しかつかないのか、そういって当たり馬券を破り捨てる。やってみたいな!

 ところで、私はフワちゃんというのを知らないし、騒動というのも当然ながら知らない。

 SmartFLASH(08.05 13:41)によればこういうことらしい。

「SNSへの投稿をめぐり、YouTuberタレントのフワちゃんが大炎上している。
『芸人のやす子さんが、8月2日、Xに《やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆優勝でーす》と投稿。これをフワちゃんが引用し、《おまえは偉くないので、死んでくださーい 予選敗退でーす》とリツイートしたとされるスクショが拡散されているのですが、あまりにもひどい暴言だと非難が集中しているのです』(芸能記者)」

 これにネットで批判が殺到し、フワは謝罪したが収まらず、冠ラジオは打ち切りになり、それでもだめで、8月11日には芸能活動停止に追い込まれたそうだ。

 身から出た錆。全く同情はしないが、芸能界、特にお笑い界のお粗末ぶりが浮き彫りになったということだろう。

 その誹謗された芸人のやす子(25)がFLASHによれば、都内の日比谷神社の境内でじっと手を合わせていたというのである。

 そいえば、このやす子というのは元自衛官だったな。少し前に文春で自衛官時代のパワハラが報じられていたが……。

 8月31日から9月1日に日本テレビ系でやる「24時間テレビ47」で、彼女はマラソンを走るそうだ。

 この炎天下、そんな馬鹿なことをやらせるテレビ局のほうに重大な問題があるが、自衛官だから体力は大丈夫と、テレビ側が考えたのだろうか。

 芸人も芸人だが、テレビ局もテレビ局だ。これでは芸能界などよくなりはしない。

 ところで、読者諸兄は「平成の米騒動」を覚えているだろうか。ダイヤモンドオンライン(2023.6.13 2:30宮路秀作代々木ゼミナール・地理講師)でみてみたい。

「1993年、日本は深刻な米不足にあえいでいました。同年の日本の米の生産量は979万3000トンと、前年比74.1%にまで落ち込みます。原因は1913年以来、80年ぶりの大冷夏でした。
1993年の米の作況指数は74であり『著しい不良』でした。また1991年の不足(作況指数95)により、在庫量が少なかったことも拍車をかけました。(中略)
米が不足すると、価格が高騰します。これを回避すべく、外国から米の緊急輸入を進めました。まず1993年11月にタイからうるち米が輸入され、翌年には他国からも米が輸入されました。
内訳は中国から108万トン、タイから77万トン、アメリカ合衆国から55万トン、オーストラリアから19万トンでした。
元々、米を自給していた日本に対して、輸出用の米を品質、量ともに生産していた国などありませんでした。輸入によって量的不足は解消されますが、輸入米の多くがインディカ米であったため、日本人の中には『こんなまずい米が食えるか!』と輸入米に対して文句を言う人もいました。
結局、輸入米のうちおよそ98万トンが売れ残りました。(中略)この『平成の米騒動』は翌年には解消されました。1994年はラニーニャ現象が発生し、一転して猛暑となったことで大豊作となったのです」

 しかしその当時をはるかに上回る猛暑が続き、コメの生育は悪く、それに加えて、南海トラフ地震などに備えるためのコメの備蓄、外国人観光客による米需要と、今は当時よりさらに深刻な「令和の米騒動」といわれる。

 このままいくと騒動が、米一揆に発展するかもしれないと危惧されている。

 FRIDAYによると、8月下旬、記者が東京や埼玉のスーパーに行ってみると、コメ売り場が空っぽや、「1家族1点まで」という購入制限がかかっているところばかりだった。
私の家の近くのスーパーでも、先日カミさんが2キロのコメが一つしかなかったといっていたな。

 さらに、コシヒカリやあきたこまちなどの人気銘柄は、高温が続くと上手に光合成ができず、十分にデンプンが作れないという。デンプンが不足すると、形や色が悪いコメになってしまうのだそうだ。

 高温に対応できる水田の管理方法や栽培方法を編み出さない限り、日本で米がとれなくなるというのだ。

 今年8月16日に発表された2023年の産米の集荷業者から卸売業者への販売価格は、、前年同月比に比べて13%も上がっている。

 都内のスーパーの経営者は、今年の4月と比べて5kgの国産米の価格を600円上げ、今後さらに上げるかもしれないと話している。

 近いうちに、「外国人観光客にはおにぎり一つ1000円、日本人であることを証明できる者に限って一つ300円」という立て看板があちこちに立つようになり、食卓や給食は「週1回だけ米の飯」というお触れが出る時代が来るのだろうか。

 これもみんな、国の減反政策の失敗によるものだ。農業政策で失政に失政を重ね、国民が何時飢えてもおかしくない状態を作り出した連中にこういってやりたい。

「政治家よ、役人よ、麦を食え!」

 さて、このところ忘れられていた感の強い旧統一教会だが、文春が、大江益夫・元広報部長のインタビューを掲載している。

 これは、元朝日新聞記者だった樋田毅が光文社から出した『旧統一教会 大江益夫・元広報部長懺悔録』がもとになっている。

 樋田は岩波書店から『記者襲撃 赤報隊事件30年目の真実』を出している。未解決の赤報隊事件で、右翼とは別に、旧統一教会が関与したのではないかという疑惑を丹念な取材で掘り起こしていた。その縁で、大江と知り合ったのだろうか。

 大江は、教団の責任役員に名を連ねたこともある古参信者だ。

 安倍晋三元総理を襲撃した山上徹也については、

「犯行の背景に統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)への恨みがあるという話が流れたとき、私は『教団に天罰が下った』と感じました」

 さらに、「今こそ統一教会は、霊感商法、高額献金など、日本社会に対してこれまで犯してきた罪を反省し、謝罪しなければなりません」ともいう。

「我々が自民党を応援したのは、憲法改正のためです」

 それは、教団の目的は憲法を改正して、そこに「国を愛する義務」という条文を入れることだからだ。

「ところが自民党は、自主憲法制定を党是に掲げながら、やる意欲を見せなかった。自分が当選すればどうでもよくて、国を愛するという考えなどないんです。唯一、安倍晋三さんだけが真剣に憲法改正をやろうとした。だから我々も本気で応援したのです」(大江)

 ところが安倍が亡くなると、

「私たちは、あれだけ多くの自民党議員の選挙を手伝うなど面倒をみたのに、安倍元総理の事件を境に教団への批判が高まると、自民党は一斉に手の平を返し、知らぬ存ぜぬ。そればかりか世論に飲み込まれて、宗教法人の解散命令を請求するに至りました。自分たちだけ、逃げ切ろうとしている」

 と大江は怒りを隠さない。

 また新潮では、アフリカ・セネガルにある女性のための職業訓練校に、日本から多額のカネが供与されていた。だが、そこを旧統一教会の関連団体である世界平和女性連合が運営し、布教活動に使われていたという疑惑が国会で問題になったため、外務省の国際協力局の某課長が現地に赴き、平和連合とつながりを示すロゴなどを全部外させ、幹部だった教師を追放したというのである。

 それは、岸田首相が外相時代に手掛けたものだったため、そうしたのだと新潮が報じている。

 ポスト岸田に誰がなろうとも、統一教会問題を避けては通れない。その覚悟は総裁選に出てくる政治家たちにあるのだろうか。疑わしいというしかない。

 さて、今週の最後は、候補者が乱立している自民党総裁選のお話。

 小林鷹之(49)、石破茂(67)、高市早苗(63)、小泉進次郎(43)、斎藤健(65)、上川陽子(71)、林芳正(63)、加藤勝信(68)、河野太郎(61)、茂木敏充(68)。野田聖子(63)も意欲を示しているようだが20人の推薦人は集められまい。

 この顔ぶれを見て国民は迷うだろう。誰が総裁に選ばれたとしても、誰も総理の器ではないと。

 自民党の人材払底、ここに極まったというべきだろう。後継者を育ててこなかった鬼籍に入った元総理たちよ、あんたたちの責任は重いぞ。

 メディアの調査では石破茂と小泉進次郎が「総理になってほしい政治家」のナンバー1と2のようだが、総裁選は直接選挙ではないし、自民党という狭いコップの中の争いだから、国民的人気があるから勝てるわけではない。

 それに、今回立候補しているメンツの誰が総裁・総理になっても、国民の生活が少しでも良くなる、日本の将来に希望が持てる方向に動き出すとは思えない、程度の悪い「ドングリの背比べ」であることは間違いない。

 立憲民主党の代表争いも、民主党政権をぶち壊した“戦犯”の野田佳彦や福島第一原発事故の際、「放射能汚染は当面たいしたことはない」と嘘をつき続けてきた枝野幸男、それに現代表の泉健太が出て来るようでは、人材不足ならぬ人材は皆無だといわれても仕方あるまい。

 だが、立憲民主党の代表が間違っても総理になるとは考えられないが、自民党のほうは総裁=総理。コップの中の争いと傍観しているわけにはいかないのだ。

 2000年に入り、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、菅義偉、岸田文雄と続いた自民党歴代総理は、“失われた10年”をさらに20年延ばしただけの“悪政”政権続きであった。

 昔から自民党は、保守的な総理が国民から愛想を尽かされるとリベラル寄りの人間を据えて目先を変え、連綿と続いてきた。

 だが、安倍政権以降、リベラル派がほとんどいなくなり、右寄り、保守的な人間ばかりの寄せ集め集団になってしまった。

 岸田がいい例で、国民に寄り添うといいながら、防衛費をGDPの2%と膨大にし、原発を再稼働するだけでなく、新しい原発をつくるとさえ明言したのだ。さらに、憲法改悪を急加速させ、九条2項を変更するとまでいいだしたのである。

 今回出馬するといわれる候補者の中にウルトラ保守は多いが、リベラル派と思えるような人間はほとんどいないようだ。

 河野太郎は、父親の洋平がリベラル派の代表だったから、少しは期待していたが、持論の「反原発」は総裁になるには邪魔になると考えたのだろう、封印してしまった。

 今回の総裁選は、少し時間を長くして政策議論を深めるなどといってはいるが、誰が一番由緒正しい保守かを競うだけで、防衛費増額をやめよう、原発の再稼働はストップすべきだ、時給は1500円にすぐ引き上げるべきだなどという“建設的”な政策論争になどなり得ないことは間違いない。

 その上、皮肉なことに過去の総裁選より「派閥」の力が強まるということになる。麻生派の50人の動向が、決選投票になった時の1位、2位候補の命運を決することになるはずだからである。それに勢いを失ったとはいえ、旧安倍派の動向も勝敗を左右することになるかもしれない。

 ここでは、人気の高い3人にしぼって見てみたい。

 まずは、真っ先に立候補を表明した“コバホーク”こと小林鷹之から。東大卒で財務省入省。186cmの長身でイケメン。元東大ボート部主将で、経済安保や宇宙政策の第一人者だという。

 かっこよさでは進次郎に引けを取らない。彼のライバルになると見られているようだ。

 49の若さだからリベラルかと思ったら、「骨太の保守政治家に憧れがあるようで、地元の会合では、『教育勅語は今の日本には必要だ』とも発言しています」(地元関係者)

 そんな“保守”派の夫を支えるのが、妻の秋津だが、彼女は東大法学部で小林と同級生で、12年ほど交際して2006年に結婚したという。

 絵にかいたエリート夫妻のようだが、彼女は弁護士で、しかも、「弁護士の中でも、かなりリベラルなのです。東大では、電通過労死事件などを担当した人権派弁護士の川人博氏のゼミに所属。本人は子どもの権利擁護が専門で、二三年五月には立憲民主党の法務部会で講師を務めていた。所属先は、小林元治日弁連元会長の事務所。日弁連会長と言えば、宇都宮健児氏を筆頭に共産党との距離の近さが指摘される人物が多く担ってきました」(法曹関係者)

 資金面は潤沢で、約2億円の収入があるというのだが、「コバホーク・ダウン」があるとすれば、最大の“政敵”はリベラル妻ということになるのかもしれない。

 進次郎同様、大臣経験も経済安全保障相だけというのも、経験が不足しているといわざるを得まい。

 私にはなぜだかわからないが、有権者の中には進次郎待望論が根強くある。

 直近の多くの世論調査でも、総理になってほしい人、1位が石破で、2位が進次郎である。

 オヤジの純一郎元総理は、やったことはメチャメチャだが、ワンフレーズポリティクスで、威勢のいいキャッチーなひと言だけを巧みに使いミーハー人気はあった。

 その息子というだけで、このボンボンが総理に相応しいと、どうして思えるのだろうか。私には理解できない。

 文春で政治部デスクが、総裁選では党員票が進次郎に集まり、過半数をとれなくても、2位に入れば、決選投票で議員票が一気に流れ込むと見ている。

 今年の10月にも解散・総選挙が予想されるため、選挙に勝てる顔が必要だと考える議員が多いからだろうが、選挙が終わった後のことは何も考えないようだ。

 菅義偉元総理が後ろ盾というのも強味だと思われているようだが、菅はボロボロになってたった一期で総理の座を降ろされたことを忘れたのか。

 文春は、進次郎の最大のアキレス腱は「女性問題」だと突っ込む。

「小誌はこれまで進次郎氏の様々な問題を報じてきたが、その最たるものが女性問題だ。元復興庁職員とのホテル密会や女子アナとの二股疑惑など、華麗なる女性遍歴から、“永田町のドン・ファン”とも称されるが、なかでも問題視されているのが人妻実業家A子さんとの不倫関係である。
 若手起業家の会合で知り合った進次郎氏とA子さんは、二〇一五年頃から交際関係が始まった。(中略)
 小誌は出張先で落ち合う二人の赤裸々なメールのやりとり等を入手し、その関係を詳報した(二〇年一月二・九日号など)」(文春)

 この問題はこれだけでは終わらない。

 A子の夫は早い段階で妻の浮気を周囲に相談していた。進次郎にのめり込んだA子は夫に離婚を切り出し、子どもを連れて出て行って、その後離婚したというのだ。

 さらに文春は、A子との逢瀬で利用した軽井沢プリンスホテルの宿泊代金約10万円を、政治資金から支出していたことも掴んでいるのだ。

 そのほかにも、毎回、自分のポスターを印刷する会社があり、7年間でおよそ4300万円にもなっているのに、その会社は実体のない「幽霊会社」で、そこから他の印刷所へ回しているというのである。なぜ、そんなことをしているのか?

 さらに妻・滝川クリステルと進次郎との共通の友人は、不気味なことを話している。

「これまで数々の浮名を流してきた進次郎さんですが、まだ表沙汰になっていない女性問題があると根強く囁かれている。それをどこかのメディアに報じられて姐さん女房のクリステルさんに露見することを何よりも恐れているのです」

 最初の就任会見で、女性問題について釈明する史上初の総裁になるのか? 見物ではある。

 最後に、本命といわれるが人望のなさがアキレス腱の石破と、意外な穴馬(失礼!)といわれている斎藤健に触れておこう。

 石破の弱点は人望が全くないこと、それに尽きる。新潮は、7月1日に赤坂のホテルで行われた、菅と武田良太元総務相との会食を例に出す。

 石破が総裁選に出るので頭を下げに来たと思ったら、石破は昔話を語るだけで、下戸の菅はただ聞いているだけだったという。

 その会は石破側から持ち掛けたのにもかかわらず、店選びから支払いまで菅がしたそうだ。これでは人脈などできるはずはない。

 党員票はそこそこ入るだろうが、決選投票では議員票が入らないという可能性大である。

 私は、石破に危惧するのは、彼がゴリゴリの改憲派だということだ。それも九条2項を削除しろというのだから、私には“危険人物”としか思えないのだが。

 石破は雑誌「月刊日本」9月号で持論をこう述べている。

「現行憲法が自衛隊についてきちんと規定できていないのは、自衛隊が警察予備隊から始まったことが関係していると思います。(中略)警察予備隊はその名の通り警察の予備であり、警察力の強化版でした。その後、警察予備隊は保安隊になり、自衛隊になったわけですが、その法的な本質は変わっていません。
 国家行政組織法上、警察権は行政権とぴったり重なるので、統制の必要はありません。実際、警察に対して文民統制という言葉は使いません。他方、軍隊は自衛権を体現しており、国内法執行組織である行政からはみ出す部分があります。だからこそ、国民主権に依拠した司法・立法・行政による厳格な統制に服さなければならないのです。
 しかし、日本の自衛隊はどれほど軍隊に見えたといっても、その法的本質は警察権です。だから、文民統制という概念が入り込む余地がないのです。こうした状況を解消するためにも、9条を改正しなければなりません」

 石破が総理に就任してすぐやるのは憲法改正であろう。岸田より危険だ。

 斎藤も同じ雑誌で話しているが、彼は書店好きで、2017年に有志らと「全国の書店経営者を支える議員連盟」を作り幹事長に就任している。

 斎藤は電子書籍で本は読まないという。また、歴史に興味があり、『増補 転落の歴史に何を見るか』(ちくま文庫)というのを出しているから、数少ない知的な政治家かもしれない。

 さて、戦国総裁選はいかなる決着を見るのか。楽しみではある。(文中敬称略)

【巻末付録】

 まずは現代から。

「山崎怜奈 毎日が生放送」。彼女、TOKYO FMのパーソナリティだそうだ。なかなかかわいい子だ。

「グラビア文学館 江戸川乱歩『黒蜥蜴』×小池里奈」

 ポストから。

「鬼才写真家 加納典明と女優の時代 やっぱりきクぜ!」。一時代を築いた写真家だ。斉藤慶子、児島美ゆき、柏原芳恵……みんな輝いてたな。

 袋とじ「全裸巨乳キャンプ動画」「菜乃花 白ユニットから飛び出す下乳!」
「相楽伊織 濡れて、雨やどり」「Jカップグラドル 伊織いお まんまる、こぼれる。」

 いつも思うんだけど、こんなかわいいキレイな子が、なんで脱ぐんだろう?

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