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札幌市の繁華街・ススキノのホテルで男性会社員(当時62歳)を殺害して遺体を切断したとして、無職の田村瑠奈被告(30)ら親子3人が殺人罪などに問われた事件で、死体遺棄ほう助などの罪に問われた母浩子被告(61)は12日、札幌地裁(渡辺史朗裁判長)であった被告人質問で、逮捕されるまでの期間を振り返り「警察に通報しなくてよかったと思っている」と述べた。
浩子被告は冒頭、被害者と遺族に「事件が起きなければ大切なご家族と過ごす時間が続いていた。深くおわび申し上げたい」と謝罪した。
一方で、瑠奈被告が男性の頭部などを自宅に持ち帰った後も通報しなかった理由を「最愛の娘に、身内から警察に突き出されたと思わせることは絶対にできなかった」と説明。検察側の「両親は娘に奴隷のように従っていた」との主張に対しては、瑠奈被告が約10年前から自殺未遂や自傷行為を繰り返していたとした上で、「何かのきっかけで自殺してしまうという気持ちが根底にあった。何でも言いなりだったわけではない」と反論した。【後藤佳怜】
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