石破首相、消費減税に否定的=野田氏「石破政権は無策」―党首討論、物価高・社会保障で火花

33

2025年06月11日 19:31  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

党首討論で立憲民主党の野田佳彦代表の質問に答弁する石破茂首相=11日午後、国会内
 党首討論が11日夕、国会で行われ、石破茂首相(自民党総裁)と野党党首が夏の参院選をにらんで論戦を交わした。立憲民主党の野田佳彦代表が物価高騰への政府の対応をただしたのに対し、首相は「物価高を何としても乗り越えるという強い決意だ」と表明。ただ、野党が掲げる消費税率引き下げには「賛同しかねる」と否定的な考えを重ねて示した。

 野田氏は立民が訴える時限的な食料品の消費税率ゼロへの賛同を求めたが、首相は消費税は社会保障の財源になると指摘し「大切な消費税をそんなに軽々しく扱っていいと思わない」と強調。ガソリン税の暫定税率の早期廃止にも「代わりの財源をぜひ示してほしい」と慎重姿勢を示した。

 野田氏は企業・団体献金見直しなどに触れつつ「先送りか無策。これが石破政権の特徴ではないか」と批判した。

 トランプ米大統領の高関税政策に関する日米交渉について、首相は「最後は大統領が判断し、一瞬で決まる。今、何合目とは申し上げられない」と説明。「自動車を守り抜く代わりに農業を犠牲にする選択をするつもりはない」と力説した。

 日本維新の会の前原誠司共同代表は子ども・子育て支援金の見直しなどを要求。年金制度改革に向け、与野党による「社会保障国民会議」をつくることを提唱した。首相は「議論する場は絶対に必要だ」と応じた。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は税収上振れ分を活用して国民に給付する自民、公明両党の合意に触れ、「還元すべき税収があるなら選挙前にばらまくのではなく、減税で返すのが筋だ」と主張。首相は「ばらまくことを考えたことは一度もない。いかにして困っている方に手厚くするかを考えていく」と反論した。

 今国会での党首討論は3回目で、今回が最後となる見込み。党首討論は午後3時開始が通例だが、野党が東京都議選や参院選をにらんでテレビなどでの視聴者増加を期待できる午後6時開催を求め、自民が受け入れた。 

党首討論で石破茂首相に質問する立憲民主党の野田佳彦代表=11日午後、国会内
党首討論で石破茂首相に質問する立憲民主党の野田佳彦代表=11日午後、国会内

このニュースに関するつぶやき

  • 大体、消費税を10%にしたのは野田。
    • イイネ!12
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(27件)

前日のランキングへ

ニュース設定