トヨタ4年ぶりのル・マン制覇。可夢偉組7号車がタイヤトラブルを乗り越え逆転勝利/決勝24時間後レポート

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2026年06月14日 23:20  AUTOSPORT web

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7号車トヨタTR010ハイブリッド(トヨタ・レーシング) 2026ル・マン24時間レース
 フランスはル・マンに位置するサルト・サーキットで、6月13日16時にスタートが切られたWEC世界耐久選手権第3戦『第94回ル・マン24時間レース』が14日の16時過ぎにフィニッシュを迎え、トヨタ・レーシングの7号車トヨタTR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース組)が2026年大会のレースウイナーに輝いた。

 レースの序盤、予選で下位に沈んだトヨタ勢はトラックポジションを優位なものにすべく、ライバルたちより早めのピットイン選択する。これが功を奏し8号車トヨタはトップを争う一台に。一方の7号車トヨタはタイヤのスローパンクチャーに見舞われ、トップグループから一歩後れを取ってしまう。

 中盤にかけては8号車トヨタをはじめ、20号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームWRT)、さらに12号車と38号車のキャデラックVシリーズ.R勢(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA)の計4台がトップ争いを繰り広げ、各車のピットタイミングによって順位が目まぐるしく入れ替わる展開となった。

 ここから最初に脱落したのは、スタートから12時間が経過した直後にトラブルを抱えた38号車キャデラックだった。これで優勝争いは3台に絞られたかと思われたが、19時間目のSCが上位陣のギャップをリセットするとともに一度は姿を消した7号車トヨタを再浮上させる。

 終盤は、ペースに勝るトヨタの2台がライバルたちをコース上でオーバーテイクし、ワン・ツー体制を構築。最後はチーム代表を兼務する可夢偉が乗り込んだ7号車がトップチェッカーを受け、トヨタに4年ぶりとなる総合優勝をもたらした。

 LMP2クラスはインターユーロポル・コンペティションの43号車オレカ07・ギブソン(ヤクブ・スミエコフスキー/トム・ディルマン/ニコラス・イェロリー組)が年に一度の世界選手権ラウンドを制し、LMGT3ではTFスポーツの33号車シボレー・コルベットZ06 LMGT3.R(ベン・キーティング/ジョニー・エドガー/ニッキー・キャツバーグ組)がクラス優勝を果たしている。


■残り6時間弱で上位4台のギャップがリセット

 上位陣にフルコースイエロー(FCY)やスローゾーン(SZ)手順違反によるペナルティが相次いだほか、8号車トヨタにはピットロードでの修復作業が必要となるブレーキトラブルが発生するなど、レースの折り返しから最後の6時間に至る夜明けの時間帯は混沌と言えるものとなった。

 そんななか迎えたラスト6時間の戦いは、今大会2度目のSCによるニュートラル化により、さながら通常のWECレースのはじまりのような様相に。やや後れを取っていたトヨタ勢はこれを機にトップを追い立てる手をさらに強め、19時間目のルーティンピットで2台揃って20号車BMWをパスすると、平川亮と小林可夢偉の両日本人ドライバーが首位を走る12号車キャデラックのノーマン・ナトにプレッシャーをかけていく。

 粘りを見せていたキャデラックだがったが、21時間目に入ったFCYからの再開時にハートレー駆る8号車に抜かれ、数周後には7号車にもかわされる。これでワン・ツーとなったトヨタだったが、ライバルのBMW陣営も意地を見せピット戦略で2台の間に食い込むと、ふたたび3番手に下がった最終盤にはロビン・フラインスが、コース上でセバスチャン・ブエミ駆る8号車トヨタをオーバーテイクしてみせた。

 一方、22時間目にFCY中のエマージェンシー・チャージと直後に通常のルーティンピットを経て姉妹車の前に出ることに成功した7号車は、フィニッシュドライバーとして可夢偉が乗り込んだあと、危なげない走りで周回を重ねていき、最終的に382周の終わりに栄光のチェッカーフラッグを受けた。

 7号車と可夢偉、コンウェイの優勝は5年ぶり。ニック・デ・フリースにとっては、うれしいル・マン初優勝となっている。

 20号車BMWがトヨタのワン・ツー・フィニッシュを阻む2位入賞を果たし、序盤から幾度となくトップを走った8号車は3位に。残り3時間弱の段階で4番手に下がった12号車キャデラックは、SCなどでのゲインを期待してか他の3台とは異なるピットシークエンスでチャンスを待ったが、決定機は訪れず。結果、トヨタの2台目に次ぐ4位で惜しくも表彰台を逃した。

 5位は51号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)。“最後のル・マン”を戦った35号車アルピーヌA424(アルピーヌ・エンデュランス・チーム)は6位でフィニッシュ。前年のウイナーで、前澤友作氏がオーナーとなったことが発表された83号車フェラーリ499P(AFコルセ)は、リードラップに残った最後の1台として7位に入っている。8位は007号車アストンマーティン・ヴァルキリー(アストンマーティンTHORチーム)だ。

 近年、優勝争いが接近したものとなっているル・マンにおいて、今季もその傾向は続いており、1位のトヨタと2位BMWのタイム差はわずか10.913秒、4位までも32.381秒の差しかなかった。

 LMP2クラスは、多くの時間帯でトップを走った30号車オレカ07・ギブソン(デュケーヌ・チーム)が、残り4時間20分でサスペンショントラブルに見舞われたあと、インターユーロポル・コンペティションの343号車と43号車によるチーム内バトルに。これを制した43号車オレカがル・マンの栄光を手にしている。

 姉妹車の343号車オレカは、30号車の脱落後に急接近してきた29号車オレカ(フォレスティア・レーシング・バイ・パニス)の追撃をかわし、ポーランド籍チームのワン・ツーを決める2位フィニッシュを果たした。エステバン・マッソンの力走も光った29号車は3位となっている。

 LMGT3クラスは、スタート12時間前後から首位に立ちはじめ、多くのライバルたちと延々と続く接近戦を繰り広げた末、終盤にはこのクラスを支配した33号車コルベットが、予選17番手からの大逆転勝利を収めた。クラス2位は序盤から上位グループに加わりトップに立つ時間帯もあった78号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)、同3位には姉妹車である27号車をトラブルで失いながら粘り強く戦った23号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(ハート・オブ・レーシング・チーム)が入っている。

 日本勢は、木村武史組の57号車フェラーリ296 GT3エボ(ケッセル・レーシング)がLMGT3クラス10位、ジュリアーノ・アレジも乗り込んだ62号車メルセデスAMG GT3エボ(チーム・カタール・バイ・アイアン・リンクス)は16位で完走を果たした。LMP2クラスを戦ったプロトン・コンペティションの9号車オレカは、太田格之進がチェッカードライバーを務め11位でフィニッシュしている。

 シーズンのハイライトである第3戦ル・マンを終えた2026年WECの次戦は、7月10〜12日にインテルラゴスで開催される『サンパウロ6時間レース』だ。

[オートスポーツweb 2026年06月14日]

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  • BoP で7位まで同一周回。そりゃ絵面的にスペクタクルだろうけど、競技としてどうよ。昔より遅くなってるし。
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