ハーランドは古巣から得点なるか…マンCとドルトムントの両クラブでプレーした選手たち

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2022年09月12日 17:04  サッカーキング

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古巣ドルトムントと対戦するマンチェスター・Cの選手たち [写真]=Getty Images
今週のミッドウィークに開催されるチャンピオンズリーグ(CL)・グループステージ第2節では、今オフにブンデスリーガを離れた2名の世界的ストライカーが早くも古巣チームと対戦する。マンチェスター・Cのノルウェー代表FWアーリング・ハーランドはドルトムントと、バルセロナのポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキは8シーズンも過ごしたバイエルンと相まみえる。

 レヴァンドフスキは、バイエルンとバルセロナの両クラブでプレーする8人目のプレーヤーだという。過去に両クラブに所属した選手は、元スウェーデン代表DFパトリック・アンデション、元ウェールズ代表FWマーク・ヒューズ、元オランダ代表MFマルク・ファン・ボメル、元スペイン代表GKペペ・レイナ(現ビジャレアル)、スペイン代表MFチアゴ・アルカンタラ(現リヴァプール)、ブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョ(現アストン・ヴィラ)、チリ代表MFアルトゥーロ・ビダル(現フラメンゴ)といった名選手ばかりだ。

 一方、マンチェスター・Cとドルトムントの両クラブに在籍した選手たちも名手揃いだ。日本時間14日28時(15日4時)にキックオフを予定している直接対決を前に、両チームでプレーした選手たちを紹介しよう。

[写真]=Getty Images

■アーリング・ハーランド


 まずは、なんといってもハーランドだ。今夏にドルトムントから加入して以降、快進撃が止まらない。プレミアリーグでは最初の6試合で10ゴール。これは1992年のミック・クインと並び、プレミアリーグ史上最速での10ゴール到達となった。さらにCLグループステージ第1節のセビージャ戦(○4−0)でも2ゴールの活躍を見せた。ザルツブルクも含めて3つのクラブでCL初出場ゴールを達成し、フェルナンド・モリエンテス、ハビエル・サビオラ、ズラタン・イブラヒモヴィッチに続いてCL史上4人目の快挙を達成した。

 セビージャ戦の2得点で、ハーランドはCL通算20試合で25ゴールに到達。これはルート・ファン・ニステルローイやロベルト・ソルダードの16ゴールを大幅に上回り、CL最初の20試合における歴代最多ゴール記録だという。ちなみに、昨夏マンチェスター・Cが獲得に乗り出したトッテナムのイングランド代表FWハリー・ケインは、CL最初の20試合では15ゴールだった。

 次々に記録を塗り替える怪物は“ストライカー像を変える存在”なのかもしれない。「(元チェルシーの)ディディエ・ドログバがやってきたときを思い出す」とバーミンガムのFWトロイ・ディーニーは『BBC』の番組内で説明する。

「それまで多くのチームが4−4−2の2トップを組んでいたが、ドログバによって1トップが可能になり、4−3−3が主流になっていった。そして今のハーランドだ。今後10年、どのクラブもDFラインの背後に走れ、190センチメートルでスピードがあり高精度のシュートを併せ持ち、インテリジェンスの高いストライカーを探し続けるだろう。それが理想のストライカー像になるはずだ」

■アイケ・インメル


 1980年代に西ドイツ代表で活躍したGKアイケ・インメルも、マンチェスター・Cとドルトムントの両クラブでプレーした経歴を持つひとり。ドルトムントでプロキャリアをスタートさせたインメルは、同クラブで10年近くプレーしたのち、シュトゥットガルトで1991−92シーズンのブンデスリーガ制覇に貢献した。その後、キャリア晩年の1995年夏にマンチェスター・Cに加入。1995−96シーズンに守護神を任されたものの、チームはプレミアリーグ18位で降格した。翌シーズンは控えに甘んじ、在籍2年間で公式戦50試合ほどに出場した。

■ニクラス・イェンセン


 続いて両クラブのユニフォームに袖を通したのは元デンマーク代表DFニクラス・イェンセンだった。左サイドバックのイェンセンはコペンハーゲンで活躍したのち、2002年1月に当時2部にいたマンチェスター・Cに加入。そのシーズンはチームのプレミアリーグ昇格に貢献し、翌シーズンもレギュラーとして活躍した。

 そして2003年、当時は両クラブのパワーバランスが今とは反対だったため、移籍金125万ユーロ(当時レートで約1億7000万円)でドルトムントが同選手を引き抜くことになった。ちなみに、現在イェンセンは代理人を務めており、マネージメント会社はアーセナルで活躍するノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーアなど北欧の才能を多数抱えている。

■ジェイドン・サンチョ


 今ではマンチェスターの赤いチームで活躍するイングランド代表FWジェイドン・サンチョも、マンチェスター・Cとドルトムントの両チームに所属した経歴を持つ。サンチョはワトフォードの下部組織で台頭すると、2015年にマンチェスター・Cへと移籍した。同クラブのアカデミーでも遺憾なく才能を発揮していたサンチョだが、トップチームデビューすることなく、出場機会を求めて2017年にドルトムントへ移籍。ブンデスリーガでは4年間で104試合に出場し、38ゴール51アシストという圧倒的な数字を残した。

■イルカイ・ギュンドアン


 現在マンチェスター・Cに所属する選手には、ハーランド以外にも元ドルトムントの選手が複数いる。そして両クラブで最も成功を収めているのは、ドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンだろう。2011年からマンチェスター・Cへ移籍する2016年までドルトムントに所属したギュンドアンは、2011−12シーズンのブンデスリーガ制覇に貢献したほか、翌シーズンにはCL準優勝を経験した。そしてマンチェスター・Cでもリーグ優勝を4回経験している。昨シーズンは最終節にチームを逆転勝利に導いてリーグ連覇に貢献した。

 そんなギュンドアンは、ハーランドの移籍を後押しした一人かもしれない。マンチェスター・Cに加入したハーランドは、移籍理由を聞かれた際に2021年のCL準々決勝での対戦を挙げたのだ。2試合とも2−1でマンチェスター・Cが制したゲームについて、「シティと対戦した時、TVで見ているのとまったく違う感覚を覚えた」とハーランドは振り返った。「僕は25分間ほど一度もボールに触ることができず、ギュンドアンに“ティキ・タカ”を止めてくれと言いたくなった! 彼らは全く別次元にいたんだ。だから僕も、シティの一員になりたいと思ったのさ」

 このコメントを受け、ギュンドアンは「これからは全てワンタッチね。ようこそマンチェスターへ、ハーランド!」とSNSに書き込んでいた。

■その他


 スイス代表DFマヌエル・アカンジも、ハーランドと同じく今オフにドルトムントからマンチェスター・Cにやってきた選手だ。ドルトムント時代には、2021年のポカール制覇に貢献。その時のライプツィヒとの決勝戦では、サンチョとハーランドがそれぞれ2ゴールずつを奪って4−1で頂点に立った。

 さらに、今夏アンデルレヒトからマンチェスター・Cに加入したDFセルヒオ・ゴメスも、ドルトムント在籍経験を持つ。バルセロナのカンテラで育った同選手は、2018年1月に17歳でドルトムントに移籍。まだ若かったためドルトムントではリーグ戦で2試合しか出場できず、2シーズン連続でスペインのウエスカに貸し出されたのち、2021年にアンデルレヒトへ移籍した。ドルトムントではほとんど試合に出られなかったとはいえ、彼にとっても古巣対戦となるのだ。

 両クラブの繋がりという点では、ドルトムントのアメリカ代表MFジョヴァンニ・レイナ(19歳)にとっても特別な一戦になる。レイナの父親は、元マンチェスター・Cのクラウディオ・レイナなのだ。英国で10年近くプレーしたクラウディオ・レイナは、2003年から2007年までマンチェスター・Cでプレミアリーグ77試合に出場した。ちなみにジョヴァンニ・レイナは、父がサンダーランドでプレーしていた頃にイングランドで生まれている。そのため今回の試合は、生まれ故郷での一戦となる。

(記事/Footmedia)

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