落語芸術協会、新真打ち披露記者会見 雲龍亭雨花、四代目山遊亭金太郎、三代目松林伯知が意気込み

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2024年02月29日 13:05  ORICON NEWS

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『落語芸術協会新真打ち会見』に出席した(後列左から)春風亭昇太、神田紅、桂南なん、春風亭柳橋、(前列左から)松林伯知、山遊亭金太郎、雲龍亭雨花 (C)ORICON NewS inc.
 落語家・春風亭昇太が会長を務める落語芸術協会は29日、都内で新真打ち披露記者会見を開催。春雨や風子改メ雲龍亭雨花(うんりゅうてい・あめか)、山遊亭くま八改メ四代目山遊亭金太郎(さんゆうてい・きんたろう)、神田真紅改メ三代目松林伯知(しょうりん・はくち)が意気込みを語った。

【写真】新真打ちに意気込みを語った松林伯知、山遊亭金太郎、雲龍亭雨花

 近代落語史上初めて、3歳の息子を抱えシングルマザーとして入門した雨花は、師匠の春雨や雷蔵の教え「男がやろうと女がやろうと八っつあんは八っつあんだ」を胸に刻み、落語以外にも得意ネタを創作。特に物まねが好評で「これからもものまね、顔まねは好きなので続けますが、落語と一緒の依頼じゃないと受けません」と線引きを強調した。

 師匠三代目山遊亭金太郎没後(2019年)、桂南なん門下へ移籍した四代目金太郎は、「『芸は呼吸』。それ以外は何も教わったことがないです、はい」ときっぱり。先代が亡くなる直前に弟子をたくされた南なんは「あたしに『くま八を引き取ってくれ。そして真打ちに上がるときは金太郎を継がせてくれ』と涙目で頼まれました」といきさつを振り返り、「二つ目の芸のままではダメで、いろんなジャンルの落語にチャレンジしてどんどん大きくなってほしい。ぼーっとしていると置いてけ堀になっちゃう、我々の世界。ぼーっとしてちゃいけないんです。こつこつこつこついい落語家になってもらいたいです」と弟子の成長に期待を寄せた。

 師匠の言葉を受けた金太郎は「お菓子でいったらばバームクーヘンのような芸人になりたい。木の年輪の黒いところが冬の時代なんだそうです。まだまだ全然、冬という感じですが、冬が多い年輪は折れずらいと言います。、落語にあきずに真面目に追求していければと思います」と長期的視野で成長することを誓った。

 編集者から講談師に転身した伯知は、師匠の紅が「国会図書館が友だちかのように通っていた」と証言するほどの学究派。大学の史学科時代、幕末明治史を専攻していた関係で、新選組が大好きだという。

 「二代目伯知は新選組の講談を作った人です。私も新選組の研究をしていた関係で、二代目の芸の復刻と同時に、三代目として新選組を題材とした講談を作って、連続ものとして後世に残していきたいと思います」と高らかに宣言した。

 落語芸術協会の披露興行は、5月1日、新宿末広亭から8月の大須演芸場までの長丁場。伯知は、人気講談師の神田伯山らが所属する日本講談協会にも属しているため、3月22日23日の両日、東京・上野広小路亭でも披露興行を行う。

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