2024年KYOJO CUP開幕戦は最終ラップまで一進一退の攻防。翁長実希が逆転優勝を飾る

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2024年05月14日 13:40  AUTOSPORT web

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2024年KYOJO CUP第1戦 チェッカーフラッグを受ける翁長実希(Car Beauty Pro RSS VITA)と斎藤愛未(Team M 岡部自動車D. D. R VITA)
 5月12日、2024年KYOJO CUP開幕戦となる第1戦が静岡県の富士スピードウェイで開催され、最終ラップに首位浮上を果たした翁長実希(Car Beauty Pro RSS VITA)が逆転優勝を飾った。

 9人の新規参戦ドライバーを含む、過去最高の28台が年間エントリーを行った2024年シーズンのKYOJO CUP。今季は参戦ドライバーも顔ぶれが大きく変わり、昨年チャンピオンの三浦愛が自身が立ち上げたTeam Mの監督に専念するなど、8年目のシリーズは大きな転換期を迎える。

 そんな新シーズン開幕戦の予選では、2022年王者の翁長がまずはトップに立っていたが、斎藤愛未(Team M 岡部自動車D. D. R VITA)が僅差で逆転。その後も翁長と斎藤によるタイム更新合戦が繰り広げられ、最後は1分58秒704を記録した斎藤が0.037秒差で参戦5年目の初ポールポジションを獲得した。

 決勝は予選とは変わって曇り空、メインストレートでは強い追い風が吹くなど、肌寒いコンディションで12周のレースが始まった。スタートでは最前列の斎藤と翁長が横並びの状態でTGRコーナーに進入、コカ・コーラコーナーを過ぎるまで2台はバトルを展開し、翁長がトップの座を奪う。

 2番手に下がった斎藤の後方には1年ぶりのKYOJO CUP参戦となる下野璃央(Dr.DRY VITA)がつけ、レース序盤は3台によるトップ争いが展開。後方集団でも各所で接近戦のバトルが繰り広げられる。

 スタートでトップの座を明け渡してしまった斎藤は、徐々に翁長とのギャップを縮め、4周目のTGRコーナーでオーバーテイクに成功。対する翁長は斎藤の1秒圏内でチャンスを伺う展開となり、下野が少しずつトップ2台から引き離されたことで、優勝争いは斎藤と翁長のふたりに絞られていった。

 両者とも一進一退の攻防が続くなか迎えたファイナルラップ。メインストレートで斎藤の真後ろに近づいた翁長が、ターン1のTGRコーナーで斎藤のインに飛び込むと、コカ・コーラコーナーまで続く攻防を制した翁長がトップに再浮上した。

 斎藤も逆転を狙って翁長に食らいつくも届かず。2024年の開幕戦ウイナーは最終ラップに逆転を果たした翁長となった。斎藤は0.2秒差の2位、3位には下野が続いた。

 優勝を飾った翁長は「優勝することはできましたが、まだまだ良くできるところがあったレースだったかなと思います。最終ラップでの逆転も“狙いどおり”というものではなかったです」と、斎藤とのバトルを振り返る。

「斎藤選手が速くて、後半にタイヤが苦しくなるところでチャンスが出てくるかなと思っていましたけど、本当にミスなく走り続けていたので、こちらが差を詰めていく機会が少ないなかで少しずつタイムを稼いでいきました」

「最後は『どこで仕掛けるか』をすごく考えました。1コーナーで狙おうと決めて、最後は意地の張り合いになりましたけど、何とか前に出ることができました。チームも良いクルマを作ってくれているので、次戦に向けてもっとアジャストして、勝利を確実なものにできるようにしたいです」

 北海道から参戦する関あゆみ(栄建設 TBR VITA)がルーキードライバー最上位となる14位など、26台が完走した開幕戦。KYOJO CUPの次戦は7月20〜21日の全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦の併催レースとして、第2戦と第3戦の開催が予定されている。

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