三重県の鈴鹿サーキットで7月21日11時30分にスタートを迎えた『2024 FIM世界耐久選手権(EWC)”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会』の決勝レースは19時30分にフィニッシュを迎え、Team HRC with Japan Post(高橋巧/ヨハン・ザルコ/名越哲平)が過去最多の220周を走破して総合優勝を飾った。
まずはライターベルガー(BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM)がホールショットを奪うも、早々にポールスタートのカネパ(YART - YAMAHA)が首位を奪取。カネパが集団を牽引していくかと思いきや、序盤からトップが目まぐるしく入れ替わる展開となった。
スタートでやや出遅れるも脅威の追い上げを見せた水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)がトップを奪う場面も見られた。しかし、3連覇を目標に掲げる高橋巧(Team HRC with Japan Post)が開始1時間ほどで首位に立ち、独走体制を築いた状態でヨハン・ザルコにバトンを繋いだ。
開始から1時間を前にトップの順位は一度落ち着き、Team HRC with Japan Post、2番手にYARTヤマハが続く。序盤にトップ争いを繰り広げていたDUCATI Team KAGAYAMAは、水野がピットインしたタイミングでエンジンがかからず、大幅にタイムロス。順位を下げる結果となるも、3番手につける状況だった。
1時間を目処にルーティーンピットを済ませ、各車は順調に周回を重ねていた。そのなかでもYoshimura SERT Motulがトップ勢のなかで遅いタイミングでピットに入ったことで、2時間経過時点では4番手にまで順位を上げることに成功。5番手にはHonda Dream RT SAKURAI HONDAがつけた状態で3時間を迎える。
中盤頃には、トップ10圏内を走行していたジョシュ・フック(F.C.C. TSR Honda France)が転倒。走行を継続させてミスを最小限にとどめていたが、その後ストップ&ゴーのペナルティ、そして緊急ピットインを余儀なくされる展開となった。また、同じくフル参戦組のヨシムラSERT Motulは燃費を活かして、2番手のDUCATI Team KAGAYAMAとの差を少しずつ詰めていた。
残り1時間頃になると、コース上は夕日に照らされて輝きを放ち、マシンはライトを点灯させて走り進める。トラブルなく快走を続けるTeam HRCは、残り1時間15分ほどを残してザルコにステアリングを委ねた。2番手につけるYARTヤマハ、3番手のDUCATI Team KAGAYAMAも順調に周回を重ねていた。