タカユキからの突然の依頼に、驚きのあまり引いてしまいました。
私はだんだんとイライラしてきました。
まるで私のことを「人として失格」と言わんばかりに見下したかのようなタカユキの発言に、完全に頭に来てしまいました。
私は思わず大きな声を出してしまいました。そしてそのままの勢いでタカユキに詰め寄ります。
|
|
つまり、「頼まれてもいないのに部屋の片づけをやってあげたい」「でも実際に行動するのは面倒くさいから私を使って片付けたい」ということなのでしょう。私はついに、堪忍袋の緒が切れました。
おそらくタカユキは、実姉に対して良い顔をしたかったのでしょう。「姉ちゃんに頼まれる前に片付けてる段取りをつけてやった」とでも言いたかったのかもしれません。
しかしそもそも義姉が頼んでいないならば、ありがた迷惑という事態になりかねません。そのうえ、まったく関係のない私に片付けさせようとするなんて信じられません。
私なりにタカユキを説得したつもりでしたが、タカユキは黙り込むばかり。私の言葉は響いているのでしょうか……。
【第3話】へ続く。
|
|