母はことあるごとに、私に「多めに残すからね」と言っていました。しかし本心ではそのつもりはなかったのです。手紙からは「ユカなら許してくれるだろう」という思いが伝わります。なんだか軽んじられていた気がしてショックです。
夫も病院への送迎や連絡、さまざまな手続きなどで協力してくれました。そんな夫にも申し訳ない気持ちでいっぱいです。謝ることしかできません。遺言書は姉や弟もすでに見ていて2人ともすっかり母の言うとおりに遺産をもらう気でいます。
私はこの数年間、仕事を辞めてまで母に寄り添ってきたのです。姉や弟が遠くにいて何もしないから、「できるだけ自宅にいたい」という母の願いを叶えてあげられるのは私だけだったのです。
しかし葬儀にやってきた姉と弟からはねぎらいの言葉も、感謝を示されることもありませんでした。そのことがよけいに私を虚しくさせます。お金が欲しいわけではありませんが、やはり見返りはあってもいいのではないでしょうか。
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【第3話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・rollingdell 作画・マメ美 編集・井伊テレ子