今年の大みそかに放送される『第75回NHK紅白歌合戦』の出場歌手が11月19日に発表された。
初出場を決めたのは、「紅組」はオーディション番組からデビューした女性11人組グループME:I、韓国の5人組ガールズグループのILLIT、昨年9月に配信した「晩餐歌」が今年1月のBillboard Japan Hot100で初の総合首位となった高校1年生のシンガーソングライターのtuki.の3組。
「白組」は、元King&Princeの平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太によるNumber_i、5人組ボーカル&ダンスグループDa−iCE、「Bling-Bang-Bang-Born」がヒットしたヒップホップユニットCreepy Nuts、ドラマ主題歌の「幾億光年」がヒットした男性3人組バンドOmoinotake、韓国の5人組ボーイズグループTOMORROW X TOGETHER(TXT)、演歌歌手・新浜レオン、俳優・菅田将暉の実弟で「はいよろこんで」がヒット中のマルチクリエーターのこっちのけんとの7組となった。
その他、今年8月に約1年半ぶりに歌手活動を再開した氷川きよしが「紅組」、「白組」の枠を超えた特別企画で出場することや人気バンドTHE ALFEE、GLAYらの出場も発表された。
他方、今年の “復活”が取り沙汰されていた“旧ジャニーズ勢”ことSTARTO ENTERTAINMENT所属アーティストは2年連続で出場ゼロとなったが、スポーツ紙の芸能担当デスクは語る。
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「THE ALFEEやGLAYは今年がアニバーサリーイヤーということで出場も取り沙汰されていましたが、南こうせつさんやイルカさんなど年配視聴者層を意識した人選も感じられる一方で、初出場組のほとんどはZ世代ウケを狙っている印象ですよね。今年5月に成立した放送法改正で現実味を帯びてきた『ネット受信料』をより意識しているのかもしれませんが、Z世代以外からの認知度は低く、昨年に続き苦戦が予想されるというのが大方の見方です」
「紅白」は昨年、平均世帯視聴率は第一部で29.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と初めて30%を割り込み、第二部も31.9%と2部制となった1989年以降で歴代最低視聴率を更新した。今年は巻き返しが求められているが、現状ではそのハードルはなかなかに高そうだが、大手芸能事務所のマネージャーも首をひねる。
「NHKはこのタイミングで出場者の選考基準について“『今年の活躍』と『世論の支持』、『番組の企画・演出』の3つの要素を中心に検討して総合的に判断した”ことなどを発表しましたが、出場歌手のメンツを見ると『本当か?』とかえって突っ込みたくもなりますよね。視聴率を考えると、やはり旧ジャニーズ勢の不在は暗い影を落としそうです」
そうした中、当日までの“隠し玉”とも言うべき特別枠での大物アーティストの出場が期待されているが、前出のスポーツ紙の芸能担当デスクはこう明かす。
「現状、特別枠での出場が取り沙汰されていた中では氷川の出場が発表されましたが、中森明菜とB’zの去就はいまだ明らかにされていません。B’zに関しては放送中の朝ドラ『おむすび』の主題歌を担当していることや同じレコード会社の新浜レオンが待望の紅白初出場を決めたことで今年の出場の可能性が高まっているという見方もありますが、35周年のアニバーサリーを迎えた昨年も結局出ませんでしたからね。B’zにとって今年の紅白に出場するメリットはそこまでないでしょうし、『今回も厳しそう』といった声もNHKの周辺からは聞こえてきます」
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他方、明菜についてはB’zよりは可能性が高そうだという。
「明菜さんは今夏のファンクラブ限定のディナーショーで6年半ぶりに観客の前で歌唱を披露したり、今月に入って香取慎吾さんがリリースするアルバムにコラボ曲『TATTOO(feat.中森明菜)』が収録されることを発表したりと活動を本格化させており、昨年と比べると出場の可能性は雲泥の差でしょう。10月に放送された音楽番組『The Covers』では特集企画の『中森明菜ナイト!』が組まれ、明菜さん本人もメッセージを寄せてましたし。体調面や明菜さんのプロ意識の高さがネックとされていますが、特別枠での出場であれば中継や事前の録画での出演も可能ですし、2014年以来久々にテレビ画面でその歌う姿を大みそかに観られるかもしれません」(前出の大手芸能事務所のマネージャー)
果たして今年の紅白は2年連続での視聴率ワースト記録更新を避けることができるのだろうか。