11月23日、2024年F1第22戦ラスベガスGPの予選がアメリカ合衆国ネバダ州の市街地コース、ラスベガス・ストリップ・サーキットで行われ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が今季3度目、通算4度目のポールポジションを獲得した。
2番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手にピエール・ガスリー(アルピーヌ)が続いた。角田裕毅(RB)は7番手となった。
■Q1:好調続くメルセデス
長めのストレートと低速コーナーが組み合わされたレイアウトかつ、路面もバンピーな公道を使用するラスベガスGP。事前の3回のフリー走行ではいずれもメルセデス勢がトップタイムを記録するなかで予選を迎えた。
日本時間23日15時(現地時間22日22時)、気温12度、路面温度14度、湿度26パーセントという気温、路温ともに低めコンディションで18分間のQ1は開始された。
セッション前半は路面を掃除するかのように各車周回を重ねる。そんななか、残り5分というタイミングでラッセルが1分33秒363をマークし暫定首位に浮上。続けてシャルル・ルクレール(フェラーリ)がアタックもラッセルには0.083秒届かない。
そのままQ1もラッセル&メルセデスがトップかと思われたなか、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分33秒299を記録し暫定首位に浮上する。
ただ、トラックエボリューション(路面状況の改善)に伴うタイム向上は著しく、最終アタックでラッセルが1分33秒186を叩き出しQ1トップ、0.039秒差の2番手にハミルトンと、引き続きメルセデス勢がセッションをトップで終えた。3番手にフェルスタッペンが続いた。
角田は1分33秒789をマークし10番手でQ2進出を決めた。トラックエボリューションに伴うタイム向上を鑑み、タイヤ温存を狙ってかハース勢2台はセッション終盤までコースインしなかったものの、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)が11番手、ケビン・マグヌッセン(ハース)が13番手でQ2進出を果たした。
Q1敗退は5台。16番手セルジオ・ペレス(レッドブル)、17番手フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、18番手にトラックリミット違反のあったアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、19番手バルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)、そして、FP3でERSトラブルに見舞われQ1セッション中も修復が続いたランス・ストロール(アストンマーティン)は終盤にコースインが叶うも20番手となった。
なお、16番手ペレスと、15番手リアム・ローソン(RB)の差は0.068秒だった。
■Q2:角田裕毅がQ3進出。コラピントがクラッシュ
続く15分間のQ2。セッション序盤から各車積極的なアタックに入り、ハミルトンがユーズドタイヤで1分33秒136をマークし暫定首位につける。
角田はユーズドタイヤで最初のアタックを終えると、1分33秒484で暫定6番手につけた。ハース勢2台はQ1で温存した分のニュータイヤをこのQ2序盤で投入し、ヒュルケンべルグが5番手、マグヌッセンが7番手につける。
セッション後半を迎え各車ニュータイヤに履き替えると、ラッセルが1分32秒881で暫定首位、ハミルトンが0.084秒差の暫定2番手に浮上する。メルセデス2台は最終盤もアタックに入り、ハミルトンが1分32秒567でトップに浮上してチェッカーとなった。
2番手に0.144秒差のサインツ、3番手にハミルトンから0.212秒差のラッセルが続いた。なお、4番手にはガスリーが続いた。RBは角田がハミルトンから0.518秒差の8番手でQ3進出を決め、ローソンは15番手となった。
また、最終アタックの最中にフランコ・コラピント(ウイリアムズ)がターン15で左フロントタイヤを引っ掛け、その弾みでターン16アウト側のウォールに激しくクラッシュを喫したことで、Q3開始はディレイとなった。
コラピントは自力でマシンを降りたが、マシンはかなりのダメージを負ってしまった。
Q2敗退は、11番手エステバン・オコン(アルピーヌ)、12番手マグヌッセン、13番手周冠宇(キック・ザウバー)、14番手コラピント、15番手ローソンの5台となった。
■Q3:ガスリーが3番手、角田7番手と健闘
コラピントのマシン回収、そしてウォールの修復による長時間のディレイの後、ポールポジションを決める12分間の最終Q3は、現地時間23時9分から開始された。
セッション序盤からニュータイヤを履いたのはハミルトン、ラッセル、サインツ、ルクレール、フェルスタッペンの5台。そんななか、ラッセルが1分32秒811で暫定首位につける。この段階で暫定2番手サインツに0.211秒のギャップをつけた。
なお、暫定首位のラッセルはターン5で左フロントをわずかにウォールにヒットさせたが、幸い足回りにはダメージはないようだ。一方のハミルトンはターン12でオーバーシュートし、最初のアタック機会を失う。
セッション終盤、全車がニュータイヤに履き替えて最後のアタックに臨んだ。各車2周のウォームアップを行うなか、トラックエボリューションによるタイム向上を望んだラッセルは最後にコース入りし、1周のウォームアップでアタック入り。
各車タイムを上げ、トップタイムが次々と入れ替わるなか、最後はラッセルが1分32秒312を叩き出し、今季3度目、通算4度目のポールポジションを決めた。0.098秒差の2番手にサインツ、そしてラッセルから0.352秒差の3番手にガスリーが続いた。
以下、4番手ルクレール、5番手フェルスタッペン、6番手ノリス、7番手角田、8番手ピアストリ、9番手ヒュルケンベルグと続き、ハミルトンは最後のアタック時にテールが流れてしまい10番手に終わった。
2024年F1第22戦ラスベガスGP、50周の決勝は日本時間24日15時(現地時間23日22時)にスタートが切られる予定だ。