偽造品の撲滅に向け、楽天ラクマが“鑑定士”と連携強化!より受けやすくなった鑑定サービスの中身とは

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2024年11月28日 21:51  All About

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フリマアプリは偽造品の出品を禁じていますが、残念ながら本物と偽って出品する悪質なユーザーもいます。そこで今回は楽天ラクマの担当者である高橋さんに、2024年10月から始まった偽造品対策について話を聞きました。
フリマアプリは個人間で気軽に取引できるのが魅力ですが、不正行為が発生してしまうケースもあります。特にブランド物の偽造品が売買されている状況についてはどのフリマアプリ事業者も問題視しており、対策を進めているところです。

今回は、2023年1月から鑑定サービスを提供している楽天ラクマに、偽造品問題の深刻さと、偽造品の撲滅に向けた新たな取り組みについて話を聞きました。

これまでの取り組みが高く評価され「AACD」会員へ

楽天ラクマは2024年9月、一般社団法人 日本流通自主管理協会(以下、AACD)に加盟しました。AACDはブランド品の偽造品の流通防止や排除を目的として活動している団体。リユース業界では加盟する企業が多いものの、フリマアプリ業界では加盟した企業は楽天ラクマが初めてです。

24時間365日体制のパトロールなどによる不正取引の防止対策のほか、2024年1月から開始したコメ兵(ブランド品などの販売・買取事業を手掛ける企業。以下、KOMEHYO)との「ラクマ鑑定サービス」により、偽造品の出品を大きく減らしてきた功績が評価され、加盟に至りました。

フリマアプリにおける偽造品問題は、ユーザー数や出品数が増加するにつれ深刻化しています。もはやリユース業者やブランドを持つ権利者だけでなく、フリマアプリ事業者も一緒になって対策をしなければ、偽造品を撲滅するのが難しくなってきているのです。

楽天ラクマは今後、AACDの正会員として、偽造品の流入防止対策を強化していくとしています。

ブランドの偽造品問題が深刻に

リユース市場規模は2023年に3.1兆円、2030年には4兆円に拡大すると予想リユース市場規模は2023年に3.1兆円、2030年には4兆円に拡大すると予想(画像出典:楽天ラクマ)

「リユース経済新聞」(2024年9月25日発行)によると、リユース市場規模は2023年に3.1兆円、2030年には4兆円に拡大すると予測されています。
BtoC市場、CtoC市場は共に2兆円に成長すると予想(画像出典:楽天ラクマ)

そしてBtoC市場とCtoC市場は、共に2兆円規模に成長するとの予測も出ています。

お店と個人の取引、そして個人間の取引が拡大していく裏で、2023年に税関によって輸入を差止された「知的財産権侵害物品」、つまり偽造品などの件数は3万件を超えたという調査結果が出ています(出典:財務省「令和5年の税関における知的財産侵害物品の差止状況(詳細)」)。

偽造品の中でも多いのは、ブランドバッグや財布など。かなり巧妙に作られており、素人ではなかなか見分けがつきません。

筆者も以前、本物と偽造品を並べて見比べる体験をしたことがありますが、知識も経験もなく、何を基準に判断すればよいのかが分かりませんでした。ましてやフリマアプリでは商品を手に取って調べることができないため、購入前に見抜くことは非常に困難です。

こうした問題に対抗するため、楽天ラクマは従来の「ラクマ鑑定サービス」を刷新し偽造品対策を強化。2024年10月から「ラクマ最強鑑定」の提供を開始しました。

ラクマ最強鑑定とは

2024年10月スタートの「ラクマ最強鑑定」

「ラクマ最強鑑定」は、購入された商品をKOMEHYOの専門の鑑定士が1つずつ無料で鑑定するサービスです。対象はバッグ、時計、ジュエリー、小物、衣類など20カテゴリの商品で、ブランドは400以上にのぼります。
「お届け前鑑定」では、鑑定事業者であるKOMEHYOの指定した場所に、出品者が商品を送る(画像出典:楽天ラクマ)

「ラクマ鑑定サービス」と違う点は、「お届け前鑑定」と呼ばれる新しい鑑定機能が加わったこと。出品者がKOMEHYOの指定した鑑定センターに商品を送り、鑑定が済んだら購入者に届けられます。

しかも鑑定料は無料で、鑑定センターへの送料のみ払えばOKです。以前からある「後から鑑定」とは、鑑定のタイミング(購入者が商品を受け取る前か、後か)と、送料の負担者に違いがあります(後から鑑定の場合は購入者が指定場所まで商品を送る。送料は片道のみ購入者負担)。

なお、お届け前鑑定・後から鑑定のどちらが適用されるかは、楽天ラクマ側の定めた基準によって自動で決まる仕組みです。

出品者としては、どちらの鑑定方法が適用されても送料はかかりませんし、これまでと同じように発送をすればよいだけなので、手間もかかりません。鑑定されるという抵抗を感じることもなく、「ラクマ最強鑑定」を受け入れられるのではないかと筆者は考えます。

フリマアプリにおける偽造品の撲滅には、サービス提供側だけではなくユーザー側の力も必要です。ユーザーもこうした鑑定サービスに協力することで、皆で健全な市場を保っていくことが大切なのではないでしょうか。

<取材協力>
楽天グループ株式会社 コマース&マーケティングカンパニー ラクマ事業部
カスタマーリレーションズ&オペレーションズ課 シニアマネージャー
高橋慎太郎さん
(文:川崎 さちえ(フリマアプリ・ネットオークションガイド))

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