神山健治監督による『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』のワールドプレミアイベントが開催された。
本作は、200年に遡る戦いの物語を描いたJ・R・R・トールキンの原作「指輪物語 追補編」を基にした映画で、神山健治監督が指揮を執る。神山監督は『東のエデン』や『攻殻機動隊 S.A.C.』で知られる日本アニメーションの第一人者である。
この度、12月13日の全米公開へ向けて開催したワールドプレミアイベントに、神山監督や製作総指揮のピーター・ジャクソンらをはじめ、本作のボイスキャストであるブライアン・コックスやガイア・ワイズのほか、実写『ロード・オブ・ザ・リング』キャストでもあり本作に参加しているドミニク・モナハン、ビリー・ボイドが登場。
ゲストとして、イアン・マッケラン、ケイト・ブランシェット、アンディ・サーキスなどの実写キャストらも勢揃いし、豪華キャスト・スタッフ陣が大集結した。
会場となったのは、オデオン・ラックス・レスター・スクエア。世界中のマスコミや多くのファンが押し寄せ、“LOTR”の世界的な根強い人気が伺えた。
神山監督は、「これほど大きなプレミアイベントに出席するのが初めてです」と緊張した面持ちで語り、「長編アニメーションですが、実写的な作り方をしている。3D空間上に建造物を再現してカメラのアングルなど構図を決めて制作した。リアリティを感じる映像になっていると思うのでぜひ注目してほしい」と見どころをコメント。
全米3000館以上、さらに全世界で数万スクリーンに及ぶ拡大公開が決定している本作のプロモーションが各国で始まることについて、神山監督は「この作品に、どんな感想を抱くのか楽しみにしている。3年間にわたって作品制作に取り組んできた。様々な挑戦をして、スタッフ全員の想いがこもっている。ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいです」と自信をこめて期待を語った。
また、製作総指揮のピーター・ジャクソンは完成した作品を観たそうで、「冒頭のシーンから素晴らしかった。そこからストーリーが展開され、ラストに向けての盛り上げまで見入ってしまった」と絶賛し、「20年前に『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』を観た方たちは、“ヘルム峡谷”について知っていると思います。この作品は、ヘルム王のストーリーを描いているだけでなく、なぜ“ヘルム峡谷”と呼ばれることになったのかが分かる。『ロード・オブ・ザ・リング』で重要な部分を、この作品で描くことができたのは、本当に素晴らしいことだと思う」と、自身が手掛けたシリーズとリンクする重要な作品となったことへの喜びを語った。
そして、「日本の皆さん、そして日本の『ロード・オブ・ザ・リング』のファン皆さん、神山健治監督が手掛けた素晴らしい作品を楽しんで下さい。この作品は、数百人もの日本人アニメーション・クリエイターやアーティストたちによって制作されました。彼らの仕事ぶりは、まさに称賛に値します。皆さんがこの作品を愛してくれることを願っています」と製作陣への賞賛とともに、日本のファンへメッセージを送った。
さらに字幕版で偉大なるヘルム王の吹き替えを務めた名優ブライアン・コックスは、神山監督について「神山健治監督は本当に天才だよ。まだ未完成のドローイングの段階で観た時から、その素晴らしさに圧倒された。その後のアフレコで作品に命が吹き込まれると、目を見張るものがあった。これは初めての経験だったよ。彼のクリエイティビティは、見事だった」と賛辞を贈り、その完成度の高さに期待が高まるプレミアイベントとなった。
『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』は12月27日(金)より全国にて公開。
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(シネマカフェ編集部)