【ワシントン時事】トランプ次期米大統領は8日放映された米NBCテレビのインタビューで、就任すれば連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の交代を目指すかと問われ、「考えていない」と明言した。
ただ、トランプ氏は減税を軸とする景気拡大的な経済政策や関税の引き上げ、移民規制強化といった、インフレリスクの大きい政策を志向。物価安定を最重視するFRBと対立する可能性が高いとの見方は根強く、「火種」は残っている。
トランプ氏は政権1期目に金融緩和を要求し、パウエル議長と激しく対立、解任すら検討したとされる。選挙戦では、FRBの金融政策運営に「大統領が意見すべきだ」と語っていた。これに対し、パウエル氏は先月の記者会見で、FRBの独立性を盾に、トランプ氏に辞任を求められても応じない意向を明らかにしている。
トランプ氏はインタビューで、関税について、適切に使うと強調。「米国民の負担にならない上、他の問題も解決する」と述べた。