阪神タイガース、糸井嘉男の「来春臨時コーチ就任」の裏事情と球界で生き残るための岐路

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2024年12月10日 12:01  日刊サイゾー

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糸井嘉男(写真/Getty Imagesより)

 阪神の藤川球児監督が来春に沖縄県で開催するキャンプで、球団OBの糸井嘉男氏を初めて臨時コーチとして起用することとなった。

 糸井氏は近畿大から投手としてドラフト1位で日本ハムに入団。その後打者に転向して活躍した。

「糸井氏といえば、将来の米メジャーリーグ移籍を訴え過ぎて球団から干されてしまい、オリックスにトレード移籍。その後国内FA権を行使して阪神でプレーした後に引退しました。現在は球団スペシャルアンバサダー(SA)の肩書きで、試合解説、バラエティー番組に出演しています。ただ、生え抜きではないOBが阪神の名誉職に就くのは極めて珍しい。現役時代の人気を球団が評価している証拠ですね」(球団OB)

 しかしながら“指導者・糸井”は未知数だ。

「練習のコツなどを具現化して選手に伝えるのがとても苦手です。それでもメディア出演を通じて多少は慣れてきましたが、コーチなのに『ヤバい!』『えぐい!』といった抽象度が高い言葉が多い。いつまでもタレント業や広告収入で食べられるほど甘い世界ではなく、一度ユニフォームに袖を通して野球人として、価値向上に努めた方がいい。いわばそのチャンスを藤川監督からもらった格好で、これを生かさない手はない」(同)

 最も手っ取り早いのは同じ近畿大の後輩の大型野手の佐藤輝明を独り立ちさせることだろう。

 先のOBはこう続ける。

「佐藤輝が入団して以来、ずっと糸井氏は『テル、何してんねん!』とよく声をかけに行っており、時には彼だけ叱咤激励をすることもある。それだけ気になっている存在なのでしょう。佐藤輝は本来もっと成績が向上してもいい選手ですが、今ひとつ伸び悩んでいるところがある。特に拙守は改善の兆しが見えておらず、岡田彰布前監督など歴代首脳陣も手を焼いていましたからね。チーム内では『テルが守備に興味をあまりもっていないのが一番の問題』とみられていますが、それを含めて糸井氏が面倒を見て、向上させることができれば一気に彼の株は上がることになるでしょう」

 藤川監督はほかにも臨時コーチ経験がある赤星憲広氏や助っ人として活躍したジェリー・サンズも一緒に指導者役として沖縄キャンプに招く予定だ。

「藤川政権になってから『指導者はあまりパッとしない人材が多い』と声を潜める他球団の編成担当者は多い。こうしたことから、今回の臨時コーチ招聘が決まったのでしょう」(同)とのことだが、糸井氏にとっては球界で生き残れるか、大きな岐路に立たされていると言える。

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