今年度の補正予算案が先ほど、衆議院を通過しました。野党側の求めに応じ、28年ぶりに予算案が修正される異例の展開を見せています。
きょうの衆議院・予算委員会。リラックスした表情を見せた石破総理。その理由は…
国民民主党 長友慎治 衆院議員
「私は会派を代表し、令和6年度補正予算案に賛成。また、自民党・公明党が共同提出した修正案に賛成の立場から討論をおこないます」
少数与党となる中、自民党はきのう、国民民主党が主張するいわゆる年収103万円の壁について「178万円を目指して来年から引き上げる」ことで合意。国民民主党の補正予算案への賛成を取り付けたのです。
石破総理
「この合意というものを持つ意味は非常に大きいと思っております。この合意というものをよく踏まえました上で、政府として誠実に対応してまいります」
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また、日本維新の会も与党と教育無償化に向けた協議を始めることで合意し、与党の修正案などに賛成しました。
一方、立憲民主党は能登半島地震の復興予算増額など補正予算案の修正案を提出。委員会では政府の原案、与党の修正案、立憲の修正案と3つの案が並行して審議される異例の展開となりました。
立憲民主党 城井崇 衆院議員
「補正予算案が提出されて、我々に出された数字・説明というのは限られているわけです。我々としてはチェックのしようがない。総理、『熟議』と『公開』のためにも、ぜひそうした事前の情報共有について、与党並みに野党もしていただくということをお約束いただきたい」
石破総理
「ご趣旨はよく理解をするところでございます。充実した議論をいただくためにも、情報の公開というものについて、私どもの中でもよく検討いたしてまいります」
与党側は立憲が主張する能登半島の復興予算積み増しを受け入れ、立憲も与党修正案に賛成しました。予算案が修正され可決されるのは、1996年の自民・社会・さきがけの連立政権以来28年ぶりです。
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政権幹部
「野党に押し込まれたように見えるかもしれないけど、それだけ取り込めたということだ」
一方、「政治改革」をめぐっては、与野党の隔たりは大きいままです。
きょう、特別委員会で実質的な審議が始まりましたが、政策活動費の「公開方法工夫支出」や企業・団体献金の議論も平行線のままで、着地点は見えていません。