映画『BATTLE KING!! Map of The Mind -序奏・終奏-』で兄弟役を再演する(左から)ONE N’ ONLY・高尾颯斗、BUDDiiS・高尾楓弥 (C)ORICON NewS inc. 6人組ダンス&ボーカルユニット・ONE N’ ONLYが主演を務める映画『BATTLE KING!! Map of The Mind -序奏・終奏-』が公開される。ORICON NEWSでは、直江兄弟を演じる、愛之助役の高尾颯斗(ONE N’ ONLY/25)、龍之介役の高尾楓弥(BUDDiiS/20)の“リアル兄弟”に今作での撮影秘話などを聞いた。
【別カット】笑った顔もそっくり!リアル兄弟の高尾颯斗&高尾楓弥 前作となる『バトルキング!!-We’ll rise again-』は、喧嘩ばかりしていた高坂源二郎(山下永玖)がダンスに打ち込む少女・可乃(櫻ありさ)との出会いにより、一度は諦めた「ダンス」と再び向き合い、「仲間」と共に「夢」を見つけていくというストーリー。その2年後を描く今作は、前後編の2部作となり、前作では描ききれなかった人物像や過去からの人間関係といった物語を深める要素も丁寧に描かれる。前編『-序奏-』は2025年2月14日、後編『-終奏-』は3月14日に公開される。
■あえて役作りの相談をしなかったことで、本番で新鮮なリアクションを取ることができた
かつてはけんかに明け暮れていた源二郎はダンスと出会い、仲間とともに「Jackpoz」を結成。ダンスで世界一を目指す日々を送っていた。そこに、2年前に山縣虎太郎(森愁斗)を負傷させた罪で少年院にいた弟分の直江龍之介(楓弥)が戻ってくる。兄の愛之助(颯斗)や源二郎らは喜んでメンバーに迎え入れるが、龍之介は「もうけんかはしない」と断言する彼らの変化に戸惑う。
――前作から引き続きリアル兄弟で兄弟役としての続編が決まったことを聞いたとき、率直にどのような感想を持ちましたか。
楓弥:まず“続編が決まった”ということだけを聞いたので、前作の最後に少年院へ入った自分は今作に出られるのかな?と思いました。
颯斗:僕もどの部分を描くのかな?弟は出るのかな?ということが一番に頭に浮かびました。ただ、続編が決まったということは純粋にうれしかったです。
楓弥:台本をもらい、龍之介が登場し再度兄弟共演できることが分かり、うれしくなりました。
――楓弥さんは、「出所して戻ったら周りが成長していて変化についていけず戸惑う」といった重要かつ難しい役どころでしたが、どのように役ヘアプローチされましたか。
楓弥:他の皆さんが2年で成長している姿をしっかり演じてくれていたので逆に僕は、全く成長していない龍之介を当時の気持ちのまま演じることで、自然と取り残されている気分になることができました。物語と同様リアルでも2年の月日が流れていて、周りのメンバーがさまざまな経験を経て着実に成長していることも相まって、より龍之介の見ている景色を想像することができました。
また、撮影に入る前から龍之介が重要な役だなと感じていたので、感情の起伏には敏感に表情などで細かく演じることを意識しました。
――役作りについて、颯斗さんに相談しましたか。
楓弥:愛之助とは真正面からぶつかる役同士ではなく、お互い兄弟という微妙な距離感を演じなければならなかったので、役について話すことはしませんでした。
颯斗:現場でも、あくまで颯斗と楓弥としての会話しかしませんでした。事前に演じ方などについて話していなかったからこそ、弟の演技に対し本番で新鮮なリアクションを取ることができたので、よかったです。
■見たことがないほど感情をむき出しにした兄の姿に、弟としてグッときた
――兄弟での撮影で印象に残っているエピソードを教えてください。
颯斗:龍之介が闇落ちした後、兄として助けに行くシーンがあるのですが、“帰ってこいよ”という強い想いで迎えに行っていることが嫌になるくらい憎たらしい表情をしていました(笑)楓弥にも見えないし今まで見てきた龍之介でもなく、「悪くなってるな…」と感じて、普段の生活では味わえない新しい弟の一面が見えた気がしました。
楓弥:今作では、セリフとして兄弟でぶつかることは少なかったですが、兄弟だからこその間や空気感で演じることができたのかなと思いました。
――前作撮影時と比べて、グループ・高尾兄弟・個人としても仕事が増えていますが、その部分を踏まえてお互い成長しているなと感じた部分はどこですか。
颯斗:シンプルに芝居の経験が増えたことにより、対応力が上がっていると感じました。仕事を一緒にする機会は増えていますが演技は普段見ることがない部分なので、すごく成長を感じました。
楓弥:僕は、明確にはやちん(颯斗)の成長を感じたシーンがあります。愛之助もはやちん(颯斗)自身も普段は感情をむき出しにするタイプではないのですが、今作では「大事な弟なんだよ」というセリフで激情しなくてはいけなくて。
颯斗:あのシーンは究極に気持ちを上げて演じなきゃいけなかったな。しかも、ファイトクラブという敵陣に乗り込んでのセリフで(西山)潤くんとかもギラギラしていて…。すごくアウェイと感じる中での撮影でもありました。
楓弥:そうだったよね。監督とも協議を重ねている姿も見ていました。そんな難しいシーンを何度かテイクを重ね、現場の全員が「今絶対OKだ」と感じるほど想いがあふれ出たテイクがあって。結果そのシーンが予告にも使用されたのですが、昔から一緒に育ってきた弟としても見たことがない兄の表情や感情表現にグッときました。リアルな弟としてもこのセリフが自分ごとに感じられて、心に刺さりました。
■ONE N’ ONLYのダンスの練習やブラッシュアップの仕方に刺激を受け、BUDDiiSへ持ち帰って活かしたい
――ダンスのシーンも今作の魅力の一つですが、このシーンの練習や撮影でのエピソードを教えてください。
楓弥:普段の ONE N’ ONLYの練習やブラッシュアップの仕方の中に入り込む形だったので、すごく刺激がありました。特にはやちん(颯斗)が先陣きって振り付けをそろえていたので、“この部分をそろえているんだ”“ここに重きをおいているんだ”など僕らのグループ(BUDDiiS)とは違う部分が見えて勉強になったし、楽しかったです。BUDDiiSへ持ち帰って活かそうと思いました。
颯斗:僕は、ダンス監修としてもこの映画に携わっていたので、「みんなのことを揃えなくては」という責任を感じていました。本番のギリギリまで動画を見て、一人ひとりにアドバイスをして理想に少しずつ近づけていきました。あまり時間のない中で進めていたので、迷った時はBUDDiiSの中でダンスを引っ張っていて決断力のある(小川)史記くんや楓弥に意見を聞きながら進めていきました。
楓弥:実際の撮影シーンではお客さんが入っていて、ほとんどライブのような形だったよね。
颯斗:そうそう。なので余計に「お客さんの前ではダサい姿を見せられない。かっこいい姿をみせたい。」という気持ちで、いかに本番までにクオリティを上げられるかを意識しました。
――さまざまな撮影秘話を教えていただきありがとうございました。では最後に、公開を楽しみに待っているファンへメッセージをお願いします。
楓弥:ヒューマンドラマの場面も増えているので、何かを頑張りたい時や壁にぶつかった時、大切な選択をしなければいけない時などにこの作品を観ることで、自分の可能性を感じていただけたらうれしいです。
颯斗:キャラクター一人ひとりが深堀りされバックボーンも見えてくるので、前作から見てくれている人も楽しめると思います。また、“夢を諦めない気持ち”や“仲間の大切さ”など、今まで自分自身もさまざまな映画を見て勇気をもらってきたので、誰かにとってのそういった役目をこの映画が担うことができたらいいなと思っています。たくさんの方に届くことを願っています。
ヘアメイク=高尾颯斗:椎津 恵、川崎結子/高尾楓弥:KANANE、YUUKI(PUNCH)
スタイリスト=高尾颯斗:曽我一平/高尾楓弥:井上 亮(PUNCH)