新シーズンの開幕を告げる『FUJIFILM SUPER CUP 2025』が8日に行われ、サンフレッチェ広島が2−0で昨年の二冠を達成したヴィッセル神戸に勝利。タイトルを獲得した。
この試合では神戸MF齊藤未月が、2023年8月に負った左ひざの大けがから復帰。539日ぶりの公式戦となり、フル出場も果たした。
試合後、齊藤は、「プレーできたことはすごくうれしい」としつつ、「ピッチに立つ以上、結果を残さないといけない。チームを勝たせるプレーをしてこそのピッチに立つ意味、価値あるので、まったく足りないゲームだったと思います」と、勝利を手にできなかったことへの悔しさをにじませた。
自身のプレー自体は「キャンプ、練習試合を含めて、今日の試合が一番」と取り戻してきている実感があるとしつつ、「もっともっとできる感覚も自分が持てたことが大きい。その意味でも自分にとっては大きなゲームという感覚があります」と、再び歩み始めることができたことへの手応えも感じているようだ。
離脱している1年半を振り返り、「妻や両親がいなかったら、乗り越えられなかったのは間違いないですし、引退も考えたくらいになっていたと思います。ただ、自分のことを思って涙してくれている近い人がいるからこそ、自分にはやるべきことがある」と、支えてくれた人たちへの感謝を口にし、「サッカーができる幸せを噛みしめましたし、次は周りの人々を笑顔、幸せにしたいという気持ちが改めて強くなりました」と続けている。
一方で、ここからは神戸の選手の一人として、タイトルを目指すチームに貢献していかないといけない。「僕はその感動であったりはなくてもいいと思っています」と断言し、「ピッチに立って、結果を残し続けることに選手の価値があると思いますし、そこに対しての目の向け方でいいと思っています。自分もそう思ってピッチに立っていますし、シーズンが終わったときに、どういう活躍をして、どういう状態でチームを優勝に導けているかが重要。それに向かって日々、1日1日やれることをやりたいと思います」と、神戸を導くプレーヤーとして活躍していくことを誓っている。