缶ビールの主要ブランドを見ると、135ml、250ml、350ml、500mlの4種類が販売されています。人気のサイズはどれでしょうか。
キリンビールの担当者に聞くと、「一番搾り」の場合、350mlが圧倒的なトップ。次いで500mlだそうですが、小さなサイズの135mlと250mlはどちらが売れているのでしょうか。
答えは「同じ割合」。一番搾りの売り上げ構成比を見ると、どちらも「1%」でした。
一般的に135mlのことは「ミニ缶」と呼ばれていますが、キリンがこのサイズを投入したのは1984年のこと(キリン缶生ビールとして発売)。当時、多くの清涼飲料水がワンコイン(100円)で売られていたこともあって、ミニ缶も100円で販売していました。
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では、キリン以外の競合他社はどのような動きをしていたのでしょうか。実は、大手4社が同じ年にミニ缶を販売していて、これは業界では珍しい動きでした。この市場にこぞって参入したこともあって、メディアは「容器戦争」と報じていました。
当時、キリンは135mlを6缶ずつシュリンクフィルム(容器の形状に合わせた包装が可能。熱収縮する素材のこと)を使って、箱詰めしていました。ちょっといまでは信じられないですが、包装は手作業で行っていて、1991年に機械化が完了しました。
ちなみに、キリンが250mlを投入したのは1981年のこと。「ポケット缶」と呼ばれていて、145円で販売していました。
ミニ缶もポケット缶も「1%」しか売れていないのに、なぜ店頭で並んでいるのでしょうか。ブランド担当者によると、「生活の中でちょっと息抜きをしたいときや、お盆時期のお供えものとして購入されることが多いですね。あと、ビールを飲みたいけれど、まだそれほど飲めない若い人たちが手に取る姿もよく目にします」とのこと。
最近は、外国人観光客が購入するケースが増えてきているそうです。海外ではこのサイズをあまり扱っていないようで、日本に来て「あれ、なにこのサイズ? お土産に買ってみよう」といった人が多いとか。
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ここ数年、「適正飲酒」という言葉をよく耳にするようになりました。 厚生労働省の「飲酒ガイドライン」によると、「生活習慣病のリスクを高める量は、1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上」だそうです。
健康を意識した飲酒量を考えると、今後はミニ缶とポケット缶に注目が集まるかもしれません。
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