悪質リフォーム、相次ぐ摘発=「スーパーサラリーマン」に準暴力団…―手口に特殊詐欺との共通点も

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2025年03月17日 14:01  時事通信社

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時事通信社

警視庁本部=東京都千代田区
 「すぐに工事をしないと家が傾く」とうそを言って、リフォーム代金をだまし取るなどの悪質業者の摘発が相次いでいる。戸建て住宅の高齢者を狙う複数グループが活動しているとみられ、「標的や手口は特殊詐欺と共通点が多い」と指摘する捜査幹部もいる。

 警視庁暴力団対策課は今月、悪質リフォームに関与したとして、「スーパーサラリーマン」を名乗る清水謙行容疑者(49)や、準暴力団「打越スペクター」実質トップの斎藤竜実容疑者(35)ら複数人を逮捕した。両容疑者はそれぞれ別のグループを率いるが、同庁はいずれも匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)とみている。

 捜査関係者によると、清水容疑者は複数のリフォーム業者を実質的に運営。顧客に高額な違法契約を持ち掛け、実績に応じてメンバーを昇進させるなど、互いに競わせるようにして5年間で計約100億円を売り上げていた。

 東京都渋谷区のタワーマンションに暮らし、インスタグラムに札束や高級外車ランボルギーニの写真を投稿するなど、派手な生活をたびたびアピール。「業界でカリスマ視されていた」(捜査幹部)といい、SNSを見て集まったとみられるメンバーは多い時で約150人に上った。

 一方、斎藤容疑者が率いる打越スペクターについて、捜査幹部は「周辺にいる人物が過去に特殊詐欺事件で摘発されたケースは少なくない」と指摘する。同容疑者が実質経営していた「三洋」が昨年7月、リフォーム詐欺事件で摘発された際も、逮捕され有罪となった社員4人のうち、スペクターのメンバーでもある幹部ら2人はその後、特殊詐欺事件に関与したなどとして再逮捕された。

 同庁が2021年に摘発した別の悪質リフォーム事件で、特殊詐欺グループも使うことが多い高齢者名簿が関係先から押収されたこともこれまでに分かっている。捜査幹部は「特殊詐欺と悪質リフォームはどちらも高齢者を狙って電話をする手口などが共通し、親和性がある」と指摘している。 

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  • 打倒スペクター?名前が怪しすぎ。「打倒」じゃなくて「デーブ」にすればよかったのに…といったら、ジョーニアスおにいさまにしかられそう(汗
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