RIZAPグループ代表取締役社長 瀬戸健さん(写真/片山よしお(C)oricon ME inc.) RIZAPグループは15日、2025年3月期のオンライン決算説明会を開催。成長著しいchocoZAP事業について、これまで直営店舗のみであったが、フランチャイズ(FC)展開を開始することを発表した。RIZAPグループ代表取締役社長の瀬戸健さんは「より強固な成長基盤を築く上で、FCオーナー様との連携、グローバル展開を加速させていきたい」と意気込む。
【写真】涼しい顔で特技のスクワットを披露したchocoZAPのキャラクター・ちょこちゃん! 5月15日時点でのchocoZAPの会員数は135万人(前年比+15.0万人)、店舗数1799店(前年比+409店)と順調に推移してきた。同社のこれまでのテストマーケティングにより、出店余地は約4500店あるとし、直営店のみでは出店スピードが上げにくいことから、FC展開によるパートナーとの連携により出店をさらに加速させる。
chocoZAPの認知度、省スペース運営、ローコストオペレーション、無人運営によるエコシステム、コンビニジムという利点から、コストを抑えて多様な立地で出店が可能。人材採用や育成も不要、店舗物件の稼働率や投資効率を上げやすく、FCオーナーの運営負担が低く、フィットネス事業未経験でも始められる。
また、海外展開にも注力する。香港、台湾、アメリカ、中国、海外4市場14店舗でテストマーケティングを実施。なかでも香港は日本と文化や商習慣の類似点が多く、コンセプトがマッチ。フィットネス初心者層を中心に会員獲得してきた。国内モデルの強みを活かしつつ、現地ニーズと合わせて集客・サービスを最適化。それにより顧客獲得速度は1.4倍、稼働会員数は日本の2倍と日本の3分の1の顧客獲得単価を実現している。これら香港での実績を踏まえ、アジア圏中心に類似地域への展開を検討していく。
このほか、会員基盤を活用し、外部連携による医療・ヘルスケア領域に踏み込んだデータの活用、ソリューション開発を目指す。
なお、2025年3月期(2024年4月1日〜2025年3月31日)の売上収益は1710億9000万円(前期1626億400万円/105.2%)、通期連結営業黒字18億円(前期比+25億円)、3期ぶりに通期連結営業黒字および最終黒字を達成した。
当期はマシン故障連絡システム導入や設備の入れ替え、修繕、および無人店舗であるchocoZAPを巡回し店舗品質向上に特化した人材「ちょこっとメンテナンス」の全国的な配備を開始。マニュアルの整備による品質の平準化といった持続可能な運営モデル「無人運営エコシステム」を確立し、店舗環境向上のための投資を推進し、中長期的な成長を可能とする基盤構築に努めた。