
【動画】現役弁護士芸人・こたけ正義感が弁護士目線と芸人ならでは切り口で映画の魅力を徹底解説? 映画『金子差入店』考察動画
本作は、刑務所や拘置所に収容された人への差し入れを代行する「差入屋」を舞台に、さまざまな事情を抱える人間ドラマ、そして店を営む家族の絆を描いたヒューマンサスペンス。第29回釜山国際映画祭のコンペティション部門「NEW CURRENTS(ニューカレンツ)」部門に出品された。
差入店の店主を務める主人公の金子には、『泥棒役者』以来8年ぶりの主役を演じる丸山隆平。共演は真木よう子、三浦綺羅、川口真奈、北村匠海、村川絵梨、甲本雅裕、根岸季衣、岸谷五朗、名取裕子、寺尾聰。オリジナル脚本も手掛けた期待の新鋭・古川豪が監督を務める。
このたび到着したのは、こたけ正義感による本作の考察動画。「珍しく映画の話をしたいんですけども」と話し始めるこたけ正義感は、国家資格の中でも最難関と言われる司法試験に1発合格し、弁護士として働きながらお笑いの世界へ飛び込んだ異色のピン芸人。実際に担当した冤罪事件をネタに落とし込んだ漫談ライブ「弁論」の期間限定無料配信が、2週間で77万回再生を突破し、話題に。得意の弁論術と、芸人ならではの切り口で映画の魅力を徹底解説する。
刑務所や拘置所への差入を代行する金子差入店の店主であり主人公の金子真司を演じた丸山隆平について、「京都出身の丸山くんとは、同郷だから直の先輩」と冗談を交えつつも、自身も利用したことがあるという差入屋の仕事内容や世間との関係性などが緻密に描かれている点について、「設定を生かしたすごい映画」と大絶賛。岸谷五朗演じる横川哲と、川口真奈演じる二ノ宮佐知が関係する事件については、「びっくりした」と一言。
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さらに、総勢10名の各界著名人、有識者からの応援コメントが到着。お笑い界からは、いとうあさこ、こたけ正義感、そして各地の少年院で講演を行う命の授業でおなじみのゴルゴ松本。さらには、俳優の宇梶剛士や、女優でタレントの柴田理恵、作家の草下シンヤや、桜木紫乃、ノンフィクション作家の菅野久美子のみならず、犯罪心理学者の出口保行や、元徳島県警警部の通称リーゼント刑事、秋山博康まで。あらゆる視点から本作への想いが語られている。
映画『金子差入店』は、5月16日より全国公開。
各界の著名人10名から応援コメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■いとうあさこ(お笑い芸人)
最後のシーンに描かれたその“日常”は、すごく静かだけど、とてつもなく大きな優しさが詰まっていて、ものすごかった。ものでも心でも人に“届ける”のはとても苦しくて難しいけど、尊い。
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アクリル板を境界線にして、常識と非常識が線引きされる世界。
目を背けたくなるような現実の中で精一杯もがく「命」たちの生き様。
これまで少年院で触れ合ってきた子供たちにも「人の心」があることを思い出させてくれる作品でした。
絶対必要なことは、『愛』という行動力だと思います。
■柴田理恵(女優・タレント)
バックヤード。社会を裏側から支え続ける場所や人たち。そこには表からは見えない人間ドラマがある。
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一方的な意見に左右されるネット社会に疑問を持っている方は、是非とも観ていただきたい。
■こたけ正義感(芸人/弁護士)
東京拘置所の前には実際に差入店がある。
僕も弁護士として利用したことはあるが、そこで働く人の視点で犯罪を描くという発想に驚いた。
「差入屋」にしかできない事件との向き合い方があるんだなと。新しい視点だった。
■宇梶剛士(俳優・劇作家)
涙の海で溺れかけていた者が、溺れかけていた誰かに手を伸ばした。街を歩くとき僕は、金子たちを探すだろう。それが涙色の景色だとしても「未来」なんだ。
■草下シンヤ(作家)
服役している友人・知人にたくさんの差し入れや面会をしてきた。塀の中の人たちはみな自分が見捨てられてしまうのではないかと不安に怯えている。差し入れ品を通して繋がるのはあなたを忘れていないという気持ちである
■桜木紫乃(作家)
与えられた場所でひたむきに生きることが、これほど困難なものかと気付かされる場面が続く。
同時に、ひとつの人生のしぶとさを「これでもか」と訴えてくる。
■出口保行(犯罪心理学者/東京未来大学 副学長 教授)
ネガティビティ・バイアス
法務省に勤務していた時、東京拘置所の官舎住まいだったので、差し入れ屋さん、目の当たりにしていました。なかなか日の当たらないお仕事。しかし、壮大なヒューマンドキュメントがそこにはあります。私たちにはネガティビティ・バイアスという心理が働きます。ポジティブな経験よりネガティブな経験の方が記憶に残りやすいこと。差し入れ屋さん、このバイアスの渦中にうごめき悩む人たちを見つめています。
■秋山博康(元徳島県警警部・犯罪コメンテーター)
警察署には留置場があり、留置場における被疑者の食事は、警察署が指定した食堂等からの差し入れです。
現役時代、差入食堂へよく足を運び、元受刑者と一緒に談笑しながら食事をしました。そこは更生させる大切な場所でもあったんです。
この映画を観て、受刑者の人権や、『事件』とは無関係な周囲の人たちとの関わり方や生き方に、当時警察官だった自分の関わり方を重ねながら、懐かしく、興味深く感じる事ができました。
■菅野久美子(ノンフィクション作家)
主人公・金子真司と同じ視点で社会を見上げることで、今の日本社会のリアルな姿が露わになるだろう。そして、一瞬でも自分とは異なった人生を歩む人々について思いを馳せてほしい。それが、このつかみどころのない令和という時代を解き明かす鍵になるのではないか。