賃上げ起点の成長経済=「令和の日本列島改造」推進―骨太骨子案

0

2025年05月23日 08:02  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

首相官邸に入る石破茂首相=21日、東京・永田町
 政府が6月にまとめる経済財政運営の基本指針「骨太の方針」の骨子案が22日、明らかになった。石破政権で初めてとなる骨太方針では「賃上げを起点とした成長型経済の実現」を目指すと表明。看板政策である「地方創生2.0」を推進し、「令和の日本列島改造」を通じ、地域の社会課題に対応していくとした。

 近く経済財政諮問会議(議長・石破茂首相)を開き、議論する。

 骨子案では、コメなど食品価格の高騰が続く中、政策を総動員して「物価上昇を上回る賃上げの普及・定着」を図る方針を打ち出す。

 石破政権は、最低賃金を2020年代に全国平均1500円へ引き上げる目標を掲げている。「中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5カ年計画」を通じ、中小企業に広く賃上げを浸透させ、名目賃金から物価上昇の影響を差し引いた実質賃金の年1%程度の上昇を達成する。

 将来の賃金・所得を増加させるために「投資立国」と「資産運用立国」の実現も盛り込む。脱炭素や人工知能(AI)などを中心に、国内の民間設備投資額を30年度に135兆円、40年度に200兆円まで拡大する。

 「国民の安心・安全の確保」も掲げ、防災・減災・国土強靱(きょうじん)化に取り組む。「誰一人取り残されない社会」に向け、就職氷河期世代の支援強化を推進する方針だ。 
    ニュース設定