
【写真】『ミッション:インポッシブル』歴代悪役たちのビフォーアフター 全員イケオジに!
■1作目『ミッション:インポッシブル』(1996)ジム・フェルプス役/ジョン・ヴォイト
およそ30年続く人気シリーズの記念すべき第1弾で、若々しいイーサンが対峙(たいじ)するのは、ベテラン諜報員でチームのボスであるジム・フェルプス。演じたジョン・ヴォイトは、1978年に『帰郷』でアカデミー賞主演男優賞とカンヌ国際映画祭男優賞を受賞するなど名優として知られ、フランシス・フォード・コッポラ監督の新作『メガロポリス』がちょうど本日から日本公開されるなど、86歳にしてまだまだ活躍。その一方で、娘アンジェリーナ・ジョリーとの確執や、保守的な政治思想が取り沙汰されるなど、プライベートで注目を集めることもしばしば。今年1月には、トランプ政権により、シルヴェスター・スタローンやメル・ギブソンと共にハリウッド特別大使に指名された。
■2作目『M:I‐2』(2000)ショーン・アンブローズ役/ダグレイ・スコット
ジョン・ウーがメガホンを取った第2弾で、イーサンらIMFチームが対峙するのは、殺人ウイルスを強奪した元IMFのテロリスト、アンブローズ。イーサンは敵を攻略するため、アンブローズの元恋人をチームに引き入れるが、彼女と恋に落ちてしまう…! 狂気のヴィラン、アンブローズを演じたのは、イギリス出身で、ドリュー・バリモア主演の『エバー・アフター』(1998)で王子様を演じたダグレイ・スコット。本作の後も『マリリン 7日間の恋』(2011)やリーアム・ニーソン主演の『96時間/レクイエム』(2014)などの作品に出演。『デスパレートな妻たち』や『BATWOMAN/バットウーマン』などテレビドラマでも活躍する。
■3作目『M:i:III』(2006)オーウェン・デイヴィアン役/フィリップ・シーモア・ホフマン
J・J・エイブラムス監督による第3弾では、IMFの教官となり、結婚を控え幸せに暮らすイーサンの前に、武器商人デイヴィアンが立ちはだかる。イーサンの婚約者を人質にとるなど目的のためには手段を択ばない冷酷なデイヴィアンを演じたのは、『ビッグ・リボウスキ』(1998)や『マグノリア』、『リプリー』(ともに1999)、『レッド・ドラゴン』(2002)などに出演し、自ら製作総指揮も務めた『カポーティ』(2005)でアカデミー賞主演男優賞を獲得、新興宗教の教祖を演じた『ザ・マスター』(2012)でヴェネツィア国際映画祭男優賞を獲得したフィリップ・シーモア・ホフマン。名優として多くの名監督に愛されたが、2014年2月、薬物の過剰摂取により46歳の若さで亡くなった。
■3作目『M:i:III』(2006)ジョン・マスグレイブ役/ビリー・クラダップ
本作のもう1人のヴィラン、イーサンの上司であるマスグレイブを演じたのは、舞台でキャリアをスタートさせ、ブラッド・ピット主演の『スリーパーズ』(1996)で映画デビューを果たしたビリー・クラダップ。本作の後も『パブリック・エネミーズ』(2009)や『スポットライト 世紀のスクープ』(2015)、『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(2016)、『ジャスティス・リーグ』(2017)といった注目作に出演。ドラマ『ザ・モーニングショー』で2度エミー賞を獲得するなど近年ますます評価が高まっている。2023年にナオミ・ワッツと再婚したことも話題に。
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■4作目『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011)カート・ヘンドリクス役/ミカエル・ニクヴィスト
IMF諜報員が暗殺され、重要ファイルを奪われてしまう。事態収束のためクレムリンに派遣されたイーサンだったが、爆破テロに巻き込まれたうえ、容疑者として追われる身に…。この陰謀の影にいるのが、核戦争を企てる天才カート・ヘンドリクス。演じたミカエル・ニクヴィストは、スウェーデン出身で、本作のほか、「ミレニアム」シリーズや『ジョン・ウィック』(2014)、『ハンターキラー 潜航せよ』、『潜水艦クルスクの生存者たち』(ともに2018)などに出演。残念ながら、2017年に56歳で肺がんのため逝去。テレンス・マリック監督の『名もなき生涯』(2019)が遺作となった。
■4作目『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011)サビーヌ・モロー役/レア・セドゥ
本作のもう1人の悪役、美しくも非情なサビーヌを演じたのは、「007」シリーズのボンドウーマンでも知られる仏出身のレア・セドゥ。『マリー・アントワネットに別れをつげて』(2012)で第38回セザール賞の主演女優賞にノミネートされ、『アデル、ブルーは熱い色』(2013)で出演女優として史上初のカンヌ国際映画祭パルムドールを獲得した。レアはタランティーノ監督作『イングロリアス・バスターズ』(2009)でハリウッドに進出以降、ヨーロッパとアメリカを股にかけて活躍。昨年公開の『デューン 砂の惑星 PART2』(2024)でも存在感を見せた。
■5作目『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』(2015)&6作目『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)ソロモン・レーン役/ショーン・ハリス
この後4作品に渡ってメガホンを取るクリストファー・マッカリー監督のシリーズデビュー作で、IMF解体の窮地に立たされたイーサンらが追うのは、各国の元諜報員で構成された悪の組織シンジケート。そのボスで、壮大な苦痛が平和をもたらすという歪みきった信念を持つソロモン・レーンを演じたのは、イギリス出身で、舞台でも活躍するショーン・ハリス。『ベルファスト71』(2014)や『マクベス』(2015)、『スペンサー ダイアナの決意』(2021)などに出演する性格俳優で、最新作『ファイナル・レコニング』でその不気味な存在感をチラつかせた。
スーパーマンも出演!
■6作目『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)オーガスト・ウォーカー役/ヘンリー・カヴィル
前作からつながる第6弾で、イーサンらIMFチームに課せられたのは、奪われたプルトニウムを奪還し、世界同時核爆発を未然に防ぐという危険な任務。本作のヴィラン、オーガスト・ウォーカーことジョン・ラークを演じたのは、「ジャスティス・リーグ」シリーズでクラーク・ケント/スーパーマンを演じたヘンリー・カヴィル。本作の後、大人気小説を基にしたNetflixドラマ『ウィッチャー』で主人公リヴィアのゲラルトを演じ、熱狂的なファンをもうならせたカリスマだ。スーパーマン復帰の話もあったが、DCUのテコ入れで残念ながらお蔵入り。それでも、昨年だけで『ARGYLLE/アーガイル』、『デッドプール&ウルヴァリン』、『アンジェントルメン』と出演3作品が公開。この後も、ガイ・リッチー監督の新作など8作品が控えるほか、今年1月には、映画プロデューサーの恋人ナタリー・ヴィスクーソとの間に第1子が誕生と、公私ともに順風満帆。
■7作目『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』(2023)&8作目『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』(2025)ガブリエル役/イーサイ・モラレス
全人類を脅かす全能AIシステム、エンティティの存在を知り、悪の手に渡る前に見つけ出そうと危険な任務に乗り出すイーサンたちIMFチーム。そんな彼らの前に立ちはだかるのが、過去にイーサンと因縁を持つガブリエル。演じたイーライ・モラレスは、『NYPDブルー』や『殺人を無罪にする方法』、『オザークへようこそ』など、テレビドラマでおなじみ。俳優(actor)と活動家(activist)を合わせた「actorvist」を自称し、全米ヒスパニック芸術財団を設立するなど、移民の人権を訴える活動家の顔も持つ。そんなイーサイが再びヴィランとして登場する最新作『ファイナル・レコニング』は、約30年にわたるシリーズの集大成となる作品。過去作を知れば知るほど、深く味わえるので、劇場に足を運ぶ前にぜひおさらいしてみて!
(文・寺井多恵)
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