
「時々忘れかけるけど、私は粘土がかなり上手い」
造形作家の手によって生み出された「粘土の貝殻」が「X」で人気を集めました。二枚貝、巻貝そしてヒトデ…夏の砂浜を歩いていてふと目にとまって拾い上げたような、白い貝殻の造形にたくさんの人が魅了されました。記事執筆時点でポストには「10万件」もの「いいね」がついています。
「かなりどころかすごく上手い! 元の粘土の色?自然なホワイトと造形がピッタリ。 この時点ですでにセンスがあるとお見受けしました」
「凄く上手い! 可愛い!」
「リアルな形ですね! 色も付けたら本物と違い分からなさそうです」
投稿には、その美しさを称える声が届いています。
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作者のお名まえは「ピヨノメ」(@cray_G_lady)さんといいます。ピヨノメさんはアクセサリーやフェイクスイーツなどを制作する造形作家で、作品をネットやイベントにて販売しています。今回話題になった貝殻の粘土作品はシリコン型の「原型」として制作したといいます。ピヨノメさんは出来上がったシリコン型にレジンを流し込んで作った、さまざまな色合いの「貝殻チャーム」をタイムラインにアップしており、こちらも注目を集めています。
ピヨノメさんに話題になった粘土細工について詳しい話をお聞きしました。
あえていびつな部分を残し、リアルさを
――粘土で造形するにあたり、「貝殻らしさ」の魅力を最大限に表現するために最もこだわった点を教えてください。
表面の表情に差を付けた事です。「二枚貝」はツルッとフラットに、「巻貝」には放射線状に細かい縞模様を入れて、「ヒトデ」はフラットな表面につぶつぶ模様が目立つようにしました。
――「ころん」とした質感が可愛らしいです。
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またデフォルメなので、輪郭はなるべく綺麗に粗が無いように仕上げましたが、質感の部分は多少歪な部分を敢えて残して自然物らしいリアルさを盛り込んで作っています。
ちょっとふざけて自画自賛
――大きな反響がありました。
ちょっとふざけて自画自賛してしまったので、恥ずかしかったです(笑)。もっともっと上手い人沢山いるのに、お恥ずかしい限りです。ですが、7月上旬に大きなイベント出展を控えていてそれに向けた新作の1つでもあったので、沢山の方に見ていただけてとても嬉しく思っています。原型から作る作業は大変なので、頑張った甲斐があった!と思います。
「海の記憶」を運んでくれるような存在に
この涼しげな貝殻アイテムを購入した方にどのような場面で使ってほしいかをお聞きすると、以下のように答えてくれました。「もちろんご自身の好きな場面で自由に楽しんでいただくのが一番ですが、『海を感じたい』と思った時にそっとそばに置いていただけたら嬉しいです。暑い夏はもちろん、少し気分をリセットしたい時や海風を感じたくなった時など…季節を問わず、海の記憶を運んでくれるような存在になってくれたら嬉しいと思います」(ピヨノメさん)。
(まいどなニュース特約・山本 明)
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