参院選が公示され、演説を前に有権者らと握手する立憲民主党の野田佳彦代表(中央右)=3日、宮崎県国富町 「日本を変えよう。石破政権を倒そう」。昨年の衆院選に続き、今回の参院選でも与党過半数割れを狙う。結果次第で野党連立政権や衆院解散につながる決戦。首相再登板への覚悟が問われる「政権選択選挙」に臨む。
第一声は1人区の宮崎県で、水田を背にコメ問題を訴えた。旗印は物価高対策。「ガソリン税、いつまで『暫定』税率続けるんだ。おかしいと思わないか」と声を張り上げた。
序盤の2日間、自民党が強固な地盤を誇る九州を行脚し、切り崩しを図った。農地維持のための直接支払制度など、生産者を重視した農政改革も売り込む。
政界きっての財政規律派。首相だった13年前に消費税増税を決断した。だが、今回は減税を求める党内の声に押され、食料品の消費税率ゼロを打ち出した。期限と財源にこだわり「責任ある減税」と強調する。
再起を誓った代表就任から9カ月。政権交代に向け、前回衆院選が「ホップ」、今回は「ステップ」。「次の衆院選で実現できなければ辞任する」と背水の陣を敷いた。