JRP、2025年の全日本スーパーフォーミュラ選手権のカレンダーについて発表。全8大会で13戦開催へ

　8月24日、全日本スーパーフォーミュラ選手権を運営する日本レースプロモーション（JRP）の上野禎久社長、近藤真彦会長が出席し、メディアに向けたサタデーミーティングを行ったが、このなかで2025年のシーズンカレンダーを“仮”ながら発表した。第6戦の韓国の舞台がインジェ・スピーディウムであることが公表されたほか、5大会で2レース制が採用された。

　2025年のスーパーフォーミュラのカレンダーについては、すでに8月1日にJAF日本自動車連盟から発表されたFIA国際スポーツカレンダー登録申請のなかで8大会のスケジュールが発表されていたが、スーパーフォーミュラ第5戦もてぎでのサタデーミーティングで、上野社長から2025年のスケジュールについて説明された。

「我々としては世界最高峰のモータースポーツとして、世界中のドライバーが参戦したくなるシリーズになりたいという思いが大変強くありました。そのなかでのひとつの課題として、レースマイレージが少ないというものがありました」と上野社長は、2025年に向けて走行マイレージを「一気に増やしたい」という狙いを語った。

　この狙いのもと、8大会のうち5大会で2レース制が採用されることになった。その結果レース数は年間13戦に決定した。またグローバルなシリーズとして踏み出す狙いで、国際スポーツカレンダー登録申請にも記されていた韓国でのレース開催を改めて発表した。コースはすでに噂にも上がっていた江原道のインジェ・スピーディウムとなる。

　海外での開催について、上野社長は「もともと韓国という場所に限定して進めていたわけではなく、このところ海外への発信、シリーズの盛り上がりを含め、いろいろな海外のプロモーターから声がけをもらっていた」という。そのなかで具体的な提案をあったのが今回の韓国だったという。

「また韓国のモータースポーツ文化、フォーミュラの文化を醸成したいというプロモーターの気持ちと、我々の方針が合致したこと」が開催に至った理由。過去にインジェとはスーパーフォーミュラ開催に向けた交渉もあったが、その際には実現しなかったことから「慎重に進めていきたい」としている。

　すでに上野社長自身もインジェに視察に訪れており、「開催に向けてはまだまだハードルはありますが、大変ポジティブな打ち合わせを続けています」とロジスティクスや関係者の宿泊なども含め、課題を潰しながら交渉を進めているとのこと。前職がサーキット運営だった上野社長は「周辺環境がレース開催に向けて重要なことも認識しています」と語っており、自身の経験からも視察の段階で問題はないとした。

　またカレンダーについては、第5戦オートポリスがフォーミュラE東京大会と日程重複していたり、韓国大会がル・マン24時間のテストデーと重なっているなどのバッティングがあるが、日程変更の予定はないという。オートポリスについては「九州エリアという地域性もありますし、（フォーミュラEが）都市型のイベントと考えると、大きな影響はないと考えている」と語り、ル・マンについては「今後我々がシリーズを成長させていくに向けて、レース数は増やしていくと思うが、こういう日程重複は避けられないと思います。我々が選ばれるシリーズにしたい」と上野社長は語っている。

　2025年に向けて、近藤真彦会長は「JRPとしても、本当にいろいろな方面と努力をしてここまでこぎ着けました。海外レースや2レース制など、各参戦チームの許可を取らなければいけないところもあり、ハードルがたくさんありました。オーナーミーティングなどでカレンダーについてはチームからネガティブな意見はありませんでした。このカレンダーのまま2025年を迎えられることを、皆さんぜひご期待ください」と呼びかけた。

　韓国での開催については、今後交渉がうまく進んだ場合、発表は9月中旬になるという。

2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権
シーズンカレンダー（仮・8/24）
RoundDateCircuitRegion13月8〜9日鈴鹿サーキット三重県23月8〜9日鈴鹿サーキット三重県34月19〜20日モビリティリゾートもてぎ栃木県44月19〜20日モビリティリゾートもてぎ栃木県55月17〜18日オートポリス大分県66月7〜8日インジェ・スピーディウム韓国77月19〜20日富士スピードウェイ静岡県87月19〜20日富士スピードウェイ静岡県98月9〜10日スポーツランドSUGO宮城県1010月11〜12日富士スピードウェイ静岡県1110月11〜12日富士スピードウェイ静岡県1211月22〜23日鈴鹿サーキット三重県1311月22〜23日鈴鹿サーキット三重県