降雨が分けたレースの行方。M.マルケスが作戦勝ちで2連勝、マルティンはギャンブル失敗/第13戦サンマリノGP

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2024年09月08日 22:20  AUTOSPORT web

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マルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)/2024MotoGP第13戦サンマリノGP
 9月8日、2024年MotoGP第13戦サンマリノGPの決勝レースがイタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、MotoGPクラスはマルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が優勝を飾った。

 決勝日はMotoGPクラスのウォームアップ走行からセッションがスタートし、土曜日にスプリントレースで初表彰台を獲得したフランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)がトップタイムをマークした。また、ミサノをホームGPとするグレシーニ・レーシングMotoGPは、決勝日からファウスト・グレシーニのスペシャルカラーリングで臨んでいる。

 そして、初日から体調不良により欠場となったジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)に続き、チームメイトのルカ・マリーニ(レプソル・ホンダ・チーム)も決勝日に体調不良が発覚。よって、レプソル・ホンダ・チームは2名揃って欠場となった。

 午後にかけてミサノ上空には次第に雲が増え始め、Moto3とMoto2の決勝はドライコンディションで行われたが、MotoGPクラスの決勝を前に小雨が降り出す天候へと変化した。ピットロードでは慌ただしい様子も捉えられていたが、全22名のライダーがスリックタイヤを選択していた。

 ところが、ウォームアップラップ中にも小雨は続き、ホワイトフラッグも振られていた。そのなかスタートした決勝レースは、ポールスタートのフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がまずはホールショットを奪う。

 2番手にはモルビデリが続くが、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が早々に順位を上げてバニャイアを追撃する。その後方4番手のペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)もモルビデリに仕掛けていくものの、4周目に転倒を喫してしまい、表彰台争いから脱落となった。

 トップのバニャイアとマルティンは2台接近戦を繰り広げたままレースが進んでいく。すると、次第に雨が強くなり、ライダー達は一気にペースダウン。バニャイアはコース上にとどまることを選択したが、2番手のマルティンは早々にピットインと戦略が分かれた。ウエットタイヤを履いたマシンへと乗り換えたマルティンは、15番手で復帰した。

 すると、そのまま走行を続行していたトップ集団に動きがあり、8周目にはマルク・マルケスがトップに浮上。バニャイアも先行を許したものの、マルク・マルケスに食らいついていく。その後ろではエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)がジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)をパスし、3番手に順位を上げていた。

 すると、早々にマシン乗り換えを選択したマルティンは、10周目に再びスリックタイヤを履いたマシンへと乗り換えることに。さらに後方の数台も次々とマシンを乗り換えにピットへと戻っていく。早々に降り出した雨は一時的なもので、コース上にとどまっていたライダー達に分があった。そのため、マルティンはポイント圏内の位置がやっとという状況になってしまった。

 レース中盤頃には路面も次第に回復し、マルケスを先頭にトップ3台が好ペースを披露。3番手のバスティアニーニと4番手のアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)の差はどんどん広がり、残り10周時点では5.8秒ほどにまで広がっていた。さらにアレックス・マルケスはペースが伸び悩み、この後ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)に先行を許している。

 残り周回が少なくなると、首位のマルク・マルケスもファステストを刻み、終盤にかけてラストスパートをかけ始める。それによりバニャイアに3秒ほどのアドバンテージを築いた状態で最終ラップへと突入していく。また、バニャイアとバスティアニーニとの間にも2.6秒ほどのギャップがあった。

 首位独走状態のマルク・マルケスはラストラップを慎重に走り進め、トップでチェッカーを受けた。天候が読めない難しいレースを制し、2戦連続での勝利を獲得した。バニャイアはスプリントと同様に2位、バスティアニーニは3位表彰台を獲得し、ドゥカティ勢がトップ3を占めた。

 4位にはビンダー、5位には終盤にアレックス・マルケスを捉えたマルコ・ベゼッチ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)が続いた。また、日本勢最上位は今大会で比較的好調を発揮したファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)が7位に入った。

 ホンダ勢最上位は12位のヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)だった。中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)も13位、ステファン・ブラドル(HRCテスト・チーム)は14位とホンダ勢は出走した3台すべてがポイントを獲得した。

 マルティンは最終的に15位でフィニッシュして1ポイントをゲットし、ランキング首位を死守。2位表彰台のバニャイアとは7ポイント差へと縮まっている。また、今大会ワイルドカード参戦のポル・エスパルガロ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)は10位と、前回の第11戦オーストリアGPに続いて連続でのポイント獲得を果たした。

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