冷凍シーフードミックスは縮んでマズい?プリプリに解凍する裏技:9月に読みたい記事

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2024年09月15日 16:10  女子SPA!

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女子SPA!

キッチンペーパーで周りの水分をしっかり吸い取る
 縮まない、マズくない。

 エビ、イカ、アサリを簡単に使えるアイテムとして、「シーフードミックス」があります。しかし、パスタやスープに使ってみると、縮んで味も抜けてしまっておいしくない…。そんな経験をした方は少なくないでしょう。「ダシ専用だと思って割り切ってます」という声さえ聞こえてきます。でも実はコレ、本当にちょっとしたコツで防ぐことができるって、ご存知でしたか?

 そこで今回は、市販のシーフードミックスをプリっとおいしく解凍する“超簡単ワザ”をご紹介したいと思います。(初公開日は2018年9月16日 記事は取材時の状況)

◆シーフードミックスはなぜ縮むのか?

 そもそも「シーフードミックス」とは、エビやイカ、アサリやホタテなどの魚介類をゆでて急速冷凍したものなのですが、通常の処理として、ゆでた魚介類を酸化や冷凍焼けから守るために、「塩水」にくぐらせて冷凍をします。この工程で作られるのが「グレース」という氷の膜。つまり、魚介類の周りと内側には、「塩」がある状態なのです。

 すでにお分かりの方もいるかもしれませんが、この塩をまとった魚介類をグツグツゆでたり、水に漬けて解凍しようとすると、浸透圧の関係により、「塩分」はもちろんのこと、「旨味成分」まで外側に出てしまうことに。これが縮みやマズさの原因となるのです。

 この失敗をしないためには、塩分・旨味が放出しにくいように解凍することが重要となります。つまり、塩水に漬けて解凍をし、調理は短時間で仕上げるということだけ守ればOK! 商品パッケージにある、「冷蔵庫で自然解凍してください。お急ぎの場合は、袋の上から流水で解凍してください。」というやり方だけでは、プリップリの魚介類は楽しめません。(※メーカー様、他のコツがあったら教えてください!)

 さあそれでは、実際に解凍してみましょう!

◆塩水解凍&短時間調理でプリップリの仕上がりに!

 さっそく塩水解凍スタート。塩分量は「ちょっと濃いめ」がよく、水500mlにつき大さじ1の塩を溶かしてください。塩水に漬ける時間は、夏は10〜20分程度、冬は30分〜1時間程度を目安にしましょう。解凍できたら、キッチンペーパーを敷いた皿に取り、周りの水分をしっかり吸い取ります。

 この段階で塩分をしっかりまとっていますので、料理の味付けはいつもよりも「薄め」でOK。料理に投入するタイミングは、「最後の仕上げ」で十分で、さっと火を通すくらいにとどめましょう。(もともと「ゆでた状態」なので)このコツを守り、海鮮焼きそばを作ってみたのがコチラ。麺とソースを加えるタイミングで魚介類を投入、ソースを少なめに調味するのがポイントです。

 エビもイカもアサリもぷりっぷり! 魚介の旨味が残り、おいしいダシもほどよく麺に染みています。この方法を知れば、たいがいのシーフードミックスをおいしく解凍することができますし、ビッグサイズを選んでご馳走感も演出できるようになります。みなさま、是非お試しください!

<文、写真/スギアカツキ>

【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12

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