【写真】若いころの写真も!映画『うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生』場面写真
脇役一筋70年、死の直前まで現役を貫き、92歳で亡くなった俳優・織本順吉。2000本以上ものテレビドラマ・映画に出演し、地味だが情感あふれる脇役を演じ続けた。だがその裏で彼には、家族と共に生きられない一面があった。そんな父へ、娘・中村結美は復讐心からカメラを向け、死の直前までの晩年の姿を見つめる。本作は、ひとりの俳優がどのように人生の最期を迎えるのか、家族とどう向き合ってきたのか、娘の視点から赤裸々に捉え続けた執念の記録とも言える作品だ。
老いて、体の自由が効かなくなり、セリフ覚えがおぼつかなくなり、感情を抑えることができず、家族相手に子どものように泣きわめく…。そんな晩年の父を、娘の視点で赤裸々に撮り続けた4年間。それはカメラを挟んだ格闘であり、カメラを挟むことでようやく向き合えた父と娘の記録でもあった。そして続けるうち、自らの業をさらけ出しているのは、撮られる父か、撮り続ける娘か、わからなくなっていく。
「老いるとは何か?家族とは何か?生を全うするとは何か?」。誰もが抱えるこの命題に、父の死を通して向き合う…これは家族のドキュメンタリーである。中村結美第一回監督作品。
ポスタービジュアルは、織本順吉が俳優として活躍していた頃の写真と、彼の晩年の姿を背中から捉えた写真を配置したもの。横には「名脇役が 最後に演じたのは“自分自身”か」というコピーが添えられている。
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映画『うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生』は、3月29日より新宿K's cinemaほか全国順次公開。