
メイクは女性だけのものではない。
ビジネスの場で自分を最高の状態で表現するツールとして、男性にとっても重要な「顔のスタイリング」となりつつある。
身だしなみのプロである宮永えいと氏に、メンズメイクの魅力と実践方法について話を聞いた。
宮永氏は、メンズメイクの重要性についてこう語る。
「メイクはコミュニケーションする時のチートアイテムです。ビジネスをする上で自分が商品になって、お客様に会ったりコミュニケーションを取ったりすることが多いと思うので、自分という商品を磨くという意味では絶対にやった方がいい」
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メイクは単なる見た目の改善ではなく、ビジネスにおける重要なツールだと宮永氏は指摘する。
特に、疲れた印象を与えないようにすることが重要だという。
宮永氏によると、メンズメイクの基本は以下の4つのアイテムで十分だという。
1. BBクリーム
2. コンシーラー
3. 眉毛ペンシル
4. ローライト
これらを使って、以下のステップでメイクを行う。
1. BBクリームを顔全体に薄く塗る
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2. コンシーラーで気になる部分(シミ、ニキビ跡など)を隠す
3. 眉毛ペンシルで眉毛を整える
4. ローライトで立体感を出す
「慣れてくれば10分もかからないでしょう。下手したら髪のセットより短いと思います」と宮永氏は言う。
なぜ今、メンズメイクが注目されているのか?近年、メンズメイクへの関心が高まっている。インテージの調査によると、20代男性の66.7%が「男性の肌の手入れ・化粧」について「とても良い」または「良い」と回答している。
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宮永氏は、この傾向について次のように分析する。「ファッションの延長線上にヘアスタイルがあり、ヘアスタイルの延長線上にスキンケア・メイクがあるという感じです。どちらかというと、顔のスタイリングをしているという感覚で、美しくなりたいというよりは、本来の自分のクマがない状態とか、青ひげがない状態、ニキビがない状態に近づけていくという、マイナスをゼロにするイメージでやると皆さん納得感があるんじゃないかと思います」
メイクは「チート」であり「自己投資」宮永氏はメイクを「チート」と表現する。
「スキンケアを本気でやっていたら多分1年ぐらいで手に入れられるんですけど、1日でチートできるのがメイクです」
さらに、メイクをすることで得られる利点について、こう語る。
「成果を出す中で、メイクをすることで、お客様の印象だったりとか、対人関係っていうところでコミュニケーションツールにもなりますし、それが跳ね返ってくると、ちょっとした自分の自信になります。自分の顔をチェックする習慣がつくことで『今日も頑張ろう』みたいなスイッチを入れる道具が1個増えるなどいいとこいっぱいあるので、お仕事されてる方こそやってほしいなと思っています」
「見た目PDCA」で渋みのある大人を目指す宮永氏は、メイクを含む身だしなみケアを長期的な視点で捉えることの重要性も強調する。
「鏡を見る回数を増やすっていうのが、見た目の自己投資に一番大切なことなんじゃないかと思っています」
この「見た目PDCA」を回すことで、年齢を重ねても「老い」ではなく「渋み」のある大人になれるという。
「毎日のPDCAを回して、もうちょっとここ修正した方がいいんじゃないかとか、ここのクマをどうにかできないかなみたいな、経年劣化を経年変化に変えて、渋みに変えていくっていうのが長期的にやっていく楽しみでもあるので、私は50代とか60代を迎えるのが楽しみなんですよ」
メンズメイクは新しいビジネススキルメンズメイクは、単なる外見の改善以上の意味を持つ。それは、自己管理能力の表れであり、ビジネスにおける重要なコミュニケーションツールでもある。宮永氏の言葉を借りれば、「チート」であり「自己投資」なのだ。
ビジネスパーソンにとって、メイクは新しいスキルのひとつとなりつつある。
10分程度の投資で、より良い印象を与え、自信を持ってコミュニケーションを取ることができる。
さらに、長期的な視点でケアを続けることで、年齢を重ねても魅力的な「渋み」のある大人になることができる。
メンズメイクは、ビジネスの場で自分を最高の状態で表現するための、当たり前のツールになりつつある。