盲導犬は10歳前後で引退し、ボランティアの家庭で余生を過ごします。８年過ごした家族との別れ、そして新たな家族との出会い…。涙の引退式で家族が贈った最後のメッセージとは。
「news23」喜入キャスターが一年間取材を続けてきた盲導犬コニーの引退に密着しました。
■8年過ごした家族との別れ 盲導犬コニー引退
群馬県に住む小暮愛子さん。27歳のとき病気で視力を失いました。
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小暮さん
「途中で目が見えなくなったから、自分に対しての差別もあって、近所を歩くのが苦手だったり、いつもどこかに引け目があって生きていたと思うんだけど、コニーが来てくれてからどんどん外に出るようなって。見えていたときのように、楽しく胸を張って歩くことができたから、コニーは私にとって恩人だなって、恩犬だなって思っています」
小暮家は4人家族です。
喜入友浩キャスター
「家族の中心は誰ですか？」
小暮さんの夫 賢也さん
「ママとコニーですかね。ママとコニーがいるからみんな笑顔になれる。そんな家族ですかね」
小暮家にコニーがやってきて８年が経ちました。
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小暮さん
「自分もすごく変わったし、家族もすごく幸せをもらった。何をするのも一緒で何をするのも楽しんでくれた。いい思い出がいっぱいあります」
盲導犬の引退時期は10歳前後。9歳のコニーも引退のときを迎えました。（※日本盲導犬協会の場合）
小暮さん
「コニーは愛されキャラなので、コニーの心配はあまりしていないです。私がコニーいなくて寂しくなっちゃうから…」
コニーの引退式がはじまりました。
訓練士
「では『盲導犬返還届出書』にサインをいただきます。盲導犬返還届出書。貸与を受けた盲導犬は2025年1月26日をもって返還しましたので次の通りお届けいたします。
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『犬名コニー、犬種ラブラドールレトリバー、性別メス、引退理由 引退年齢に達したため』以上になります。何かお間違いのところとか、ご不明点ははありますか？」
小暮さん
「大丈夫です。間違いないです。返したくない…」
訓練士
「ではこれをもちまして『盲導犬コニー引退』とさせていただきます」
小暮さん
「ありがとうございました。お世話になりました」
小暮さんの家族がそれぞれ コニーを抱きしめます。
夫の賢也さん
「コニーおめでとう。盲導犬コニー 敬礼！」
小暮さん
「（息子の義人さんに） コニーの匂い嗅いでおきな。最後だよ」
最後に、家族から感謝の気持ちを伝えます。
娘の真子さん
「コニーへ 。8年間、盲導犬としてよく頑張りました。どんなときもママの…ママの目、心の支えになってくれてありがとう。
小暮家のムードメーカー、コニーと過ごした幸せな日々は一生忘れないよ。そしてたくさんの人々のことを笑顔にしてくれたコニーのことをとても誇りに思います。これからもたくさん食べて寝て、たくさん遊んでもらってね。ずっと大好きだよ、小暮家一同より」
お別れのときです。コニーはフラワーシャワーを浴びながら退室しました。
小暮さん
「連れていかれちゃった…元気でね」
■新しい盲導犬とこれからも…
そして1か月後…
小暮さん
「リンちゃん、グッド 」
小暮さんは新しい盲導犬リンダとの生活を始めていました。この日、訪れたのは…
小暮さん
「コニーとご飯を食べに来たり、お茶しに来たり、思い出の場所なので、ここに来るのを最初の目標にしてたんですよね、なので来れてよかったです」
喜入キャスター
「コニーを思い出すことはありますか？」
小暮さん
「最初の何週間は思い出して泣いてばかりいましたけど、今度リンちゃんとの新しい生活が始まったじゃないですか。そうすると道を安全に歩くこととか、そっちのほうがとにかく大変だったので、泣いている暇が途中からなくなりました」
喜入キャスター
「これからはどう歩んでいきたい？」
小暮さん
「コニーとも最初さんざん道に迷ったりしながら、でもいろんなところにふたりで行けるように最後はなっていたから、リンちゃんともと頑張っていこうと思います」
喜入キャスター
「がんばれそうですか？」
小暮さん
「うん、リンちゃんしっかりしてるんで。大丈夫だと思います」
■余生はボランティアの家庭で 盲導犬コニーはいま…
喜入キャスター：
「こんにちは。コニー久しぶり！」
コニーはいま、引退犬飼育ボランティアの石井さんご一家のもとで暮らしています。
石井さんご一家
「本当にかわいくて、コニーちゃんに始まってコニーちゃんに終わるって毎日です」
コニーはこれから家庭犬として生きていきます。
石井さんご一家
「いろんなとこに行って、いろんな人にかわいがってもらって、一緒にハッピーをたくさん作りたいなって思います」
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