
アメリカのトランプ大統領に近い共和党の上院議員が、中国政府で経済分野を担当している何立峰副首相と会談しました。米中の貿易摩擦が激しくなる中、事態の打開につながるか注目されます。
中国国営の新華社通信によりますと、北京を訪問している共和党のデーンズ上院議員は22日、何立峰副首相と会談しました。
会談で何副首相は「経済・貿易の問題を政治の道具とすることに断固反対する」と述べ、20%の対中追加関税を課しているアメリカ政府の対応を批判しました。
一方で「中国は相互尊重、ウィンウィンの原則に基づいて率直に対話することを希望する」とも述べ、アメリカ側と対話する用意があるという考えを示しました。
これに対して、デーンズ上院議員は「米中関係は非常に重要であり、双方は対話を強化すべきだ」と応じたということです。
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また、北京のアメリカ大使館によりますと、デーンズ上院議員はトランプ大統領が合成麻薬「フェンタニル」の流入を止めるよう求め続けていると改めて伝えたということです。
ブルームバーグ通信によりますと、今年1月にトランプ政権が発足してから、アメリカ連邦議会の議員が中国政府の要人と会談するのは初めてだということで、関税をめぐり両国の対立が深まる中、事態打開に向けた動きにつながるのか注目されます。