米映画「タクシードライバー」(76年)や「ゴッドファーザー」シリーズなどで知られる名優ロバート・デ・ニーロ(81)が13日、南フランスで開幕した第78回カンヌ国際映画祭で生涯功労賞にあたる「名誉パルムドール」を授与された。
マーティン・スコセッシ監督の映画「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」(23年)などで共演している俳優レオナルド・ディカプリオ(50)がプレゼンテーターを務め「私だけでなく、多くの俳優にとって常に憧れの的であった人物を表彰できることはこの上ない名誉です」とスピーチ。
「演じる役柄だけではない。彼は俳優たちに演技を演技としてだけでなく、肉体的な変容として捉えるよう促しました」「彼は多くを語りません。語る時は、意味があります。彼は存在感を発揮するのです」と語り、大先輩の偉業を称えた。また、初共演した映画「ボーイズ・ライフ」(93年)のオーディションで大声を出した15歳だったディカプリオを推薦してくれたことも明かし、「あれで私のキャリアが永遠に変わった」と述べた。
デ・ニーロは壇上で、「芸術は包括的です。今夜、人々を一つにします。芸術は真実を探します。芸術は多様性を受け入れ、だからこそ芸術は世界の独裁者たちとファシストたちにとって脅威なのです」とスピーチ。トランプ米大統領を「俗物な大統領」と呼び、米国外で製作された映画に100%の関税を課すと発表したことを糾弾。「よく考えてみて下さい。創造性には値段はつけられないのに、関税にはつけられるらしい。もちろん、これは許されることではありません」と話し、「傍観しているわけにはいきません。行動を起こさなければなりません。暴力ではなく、強い情熱と決意を持って、今行動しなければなりません」と、力強く語った。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)
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