外国人旅行者にも人気で、今や百花繚乱の感があるカプセルトイの世界に目を疑う物騒なアイテムが登場し、SNSなどで話題になっています。その名も「指名手配ガチャ」。“重要指名手配風”と銘打たれた、眼光鋭くただならぬオーラを放つ男女12人分の顔写真をラインナップ。それぞれ強盗致傷や特殊詐欺、銃刀法違反などの容疑で指名手配されているという設定ですが、それらはあくまで「設定」であり、本当は皆さん穏やかに社会生活を営む善良な市民なのだそうです。本当かな？？
仕掛け人は、カプセルトイで「赤の他人の証明写真」や「赤の他人の飼い犬／飼い猫の証明写真」など、これまでもニーズが不明な数々のヒット商品を生み出してきた「たきびファクトリー」代表の寺井広樹さん。寺井さんはカプセルトイの他にも石田純一さん、いしだ壱成さん親子が初共演した映画「散歩屋ケンちゃん」（2023年）を監督したり、銚子電鉄の「まずい棒」を企画したり、漫画家日野日出志さんに関する著書を手掛けたりと、とにかく多方面で活躍しています。
この指名手配ガチャはもともと「散歩屋ケンちゃん」に登場するアイテムで、例えば鍋島料市（銃刀法違反）は同作にも出演した漫画家ビッグ錠さんの昔の顔写真。さらに千拓也（わいせつ物頒布）は1980年代の伝説のビデオ作品「洗濯屋ケンちゃん」で主演を務めたご本人の現在の写真だといいます。
それ以外の指名手配犯たちの正体が気になるところですが、なんと大半が公募の一般人なのだとか。まいどなニュースは、住居侵入罪で指名手配されている（という設定の）男性との接触に成功しました。この男性は神戸市在住のKさんで、本人曰く「42歳の普通の会社員。犯罪歴はありません」とのことです。
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何を隠そうこのKさん、寺井さんの従兄弟に当たる人物で、「顔写真を使わせてほしい」と寺井さんから打診されて「前から興味があった」と快諾。使われているのは運転免許証の証明写真だそうですが、「ずっと悪人顔だと言われ続けていたので、これでようやく世間に認められた気分です！偶然このガチャガチャを見かけた友人たちからもめっちゃ連絡が来てます！」と大喜びでした。聞けば「いつの間に罪人になったんや」とイジられたりもしているそうですが、Kさんが気にしている様子は一切ありませんでした。
1回300円。この顔にピンときたら、ぜひガチャガチャしてみてください。
（まいどなニュース・黒川 裕生）
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