お風呂の“NG掃除習慣”5選。家事のプロが「絶対にやってはいけない」と警告する掃除方法とは？

毎日使うお風呂。掃除する範囲には差があるとはいえ、基本的には多くの人が毎日お風呂掃除をしていることでしょう。

しかし、最近はSNSの普及によって、間違った掃除テクニックが広がっていることも……。

そこで今回は、「お風呂掃除のNG習慣」をご紹介します。

1. 浴室の床をタワシや硬いブラシで洗うのはNG

浴室の床や浴槽などをタワシや硬いブラシで洗うのはNGです。細かな傷がつくことでそこに汚れが入り込みやすくなり、余計に汚れがたまることになってしまいます。

スポンジなどの柔らかいもので洗うようにしましょう。

浴室の床が凹凸加工されている場合、まずは洗剤をつけて円を描くようにこすっていきます。

画像内では分かりやすくするために大きな円を描いていますが、実際はもっと小さな円を描きながら洗剤を広げてください。

その次に、溝に沿って縦に動かしていきます。細かい凹凸加工がされた床の場合、縦の動きだけだと洗剤が奥まで入り込みません。

くるくると円を描くことで洗剤を行き渡らせることができるのです。

2. 塩素系洗剤を天井に使ってそのまま放置は絶対NG

年末の大掃除の時期にSNSでいくつか見かけたのが、「キッチン漂白用の塩素系泡洗剤を布につけたもので浴室の天井を掃除し、洗い流さなければカビ防止にもなる」というもの。

これは絶対にやってはいけません。塩素系洗剤が垂れてきて目に入るなど、事故につながります。

また、塩素系洗剤は強力なため、そのまま放置すると天井の素材を痛めてしまうことも。カビが発生したり、ひどいと素材の一部が剥がれてしまったりします。

塩素系ではないカビとりシートなども販売されているので、天井にカビが生えている場合はそれらを使うようにしましょう。

3. 浴槽の「循環金具」を掃除しないのはNG

追いだき式の浴槽にある、お湯が出てくるパーツの「循環金具」。ここを掃除しないのもNGです。

掃除をしていないお宅の循環金具を外してみると、金具の目にびっしりと汚れが詰まっていることがあります。

ここに汚れがたまっていると、追いだきをしてもなかなか熱いお湯が届かないだけでなく、不衛生です。

汚れ方はお風呂に入る人数などによって異なるので、掃除頻度について断言はできませんが、自分の家では循環金具をどれくらいの頻度で掃除すべきか、まずはチェックしてみましょう。

4. 浴槽の排水栓の奥を掃除しないのはNG

意外に多くの人がやっていないのが、浴槽の排水栓の掃除です。ここは浴槽外の排水栓と同じく、汚れがたまっています。

浴槽の排水栓も、泡タイプや高粘度の排水溝クリーナーや、100円ショップでも売っている専用ブラシを使って掃除するようにしましょう。

5. お風呂の鏡にクレンザーや塩素系洗剤はNG

一度汚れがこびりついてしまうと、なかなかキレイにできないのがお風呂の鏡。汚れが積み重なってしまい、鏡として見える場所がほとんどない状態になっているお宅もあります。

しかし、一気に汚れを落としたいからといって、クレンザーでこするのはNGです。

最近は曇り止め加工がされているお風呂の鏡も多く、その場合、クレンザーや研磨剤などを使って磨くと加工が剥がれてしまいます。同様に塩素系洗剤で掃除するのもNGです。

汚れがこびりついている場合は、薄めたクエン酸水を浸したキッチンペーパーを鏡に貼りつけ、その上からラップをして10〜20分程度放置します。

その後、柔らかいスポンジで軽く、根気強くこすって掃除するのがいいでしょう。最後にお風呂に入った人が柔らかい布でサッと鏡を拭くだけで、汚れはたまらなくなりますよ。

毎日使うお風呂場だからこそ、いつまでも清潔な状態にしておきたいですよね。

今回ご紹介した内容を、ぜひ日々のお風呂掃除に役立ててください。
(文:矢野 きくの（節約・家事・100円ショップガイド）)