
みなさん、ラム肉にどんなイメージを持っていますか?
「硬そう」「独特のにおいが気になる」「修学旅行で食べて苦手になった……」なんて感じている方も多いのではないでしょうか。
そんなラム肉へのネガティブなイメージをくつがえすべく、今回クックパッドでは「ラム肉勉強会」を開催しました。一緒に「料理の楽しさ」を発信してきた歴代のクックパッドアンバサダーをお招きし、ラム肉の魅力をたっぷりご紹介。
大の料理好きであるアンバサダーのみなさんは、どんな反応を見せてくれたのでしょうか?
ラム肉は「世界のごちそう肉」だった!?
今回は、世界のラム肉事情に詳しい「ミート・アンド・ライブストック・オーストラリア(略称MLA)」の三橋一法(みつはし・かずのり)さんを講師としてお迎えし、ラム肉の基礎知識やおいしさの秘密について、わかりやすくレクチャーしていただきました。
三橋さんは2015年からスタートしたオージーラムPR大使『Lambassador(ラムバサダー)』プロジェクトの生みの親。現在は日本にいる22名のラムバサダーを率いて、自らを「ラム橋」と名乗りラム肉の魅力を全国各地で伝えています。
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この日も「ラム肉は修学旅行で食べて苦手になった」「普段ほとんど食べる機会がない」と言うアンバサダーさん対し、「そのラム肉のイメージを僕が変えますよ!」と宣言したところから勉強会がスタートしました。
三橋さんによると、ラム肉は宗教を問わず世界共通で食べられる唯一の赤身肉で、その中でも世界第一位の輸出大国であるオーストラリアのラム肉は、世界中から安全で高品質な「プレミアムラム」として知られているそうです。
一方で、日本には古くから「ジンギスカン」を食べる風習があり、「羊肉=大衆的な肉」というイメージが強く残っているため、まだまだ世界と日本でラム肉に対する価値観のギャップがあると話します。
現在、日本で流通している羊肉の99%以上は海外産で、その中でも70%以上がオーストラリア産。ちなみに、羊肉の輸入関税はオリーブオイルと同じで0%なんです。
世界では“ごちそう肉”として親しまれている「プレミアムラム」が、こんなに手頃に楽しめるのは日本ならではの環境です。この事実を知ったら、他の国の方が羨ましく思うかもしれませんね。
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昔に比べて今のラム肉はおいしくなってる!
実はラム肉は今、輸送技術の向上や品種改良などにより、昔よりもずっと食べやすくおいしくなっています。そこで、シンプルに塩胡椒だけして焼いたラム肉をアンバサダーのみなさんに試食してもらいました。
勉強会の冒頭で「ラム肉がちょっと苦手」と手を挙げていたクックパッドアンバサダーさんも、獣臭さがなく、簡単に噛み切れるほど柔らかい肉質に「めちゃくちゃ食べやすい」「あれ、私の知っているラム肉と違うかも!」と驚きを隠せませんでした。
ラム肉ってどんな料理に使ったらいいの?
ラム肉のおいしさを実感しても、いざ買ってみると「どんな料理に使えばいいんだろう?」と迷ってしまいますよね。
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せっかく買ったラム肉をおいしく食べる方法を、フードプランナーの桑折 敦子(こおり あつこ)さんに教えていただきました。
桑折さんはスープストックトーキョーなど飲食店や食品メーカーのメニュー開発に携わるかたわら、多い時は年に8回以上も海外を訪れ、現地の家庭料理や食材を日本で紹介しています。 また「ラムバサダー」の一員でもあり、世界各地でユニークなラム肉料理に出会ってきたスペシャリストです。
ラム肉の食べ方について「いきなり珍しい海外料理にチャレンジするのではなく、まずはいつものお肉をラム肉に置き換えるところからはじめてみましょう」と語る桑折さん。今回は、そんな桑折さんに二品のラム肉料理をご紹介していただきました。
羊のチンジャオロース風
一つ目は、ラム肉で作るチンジャオロース風。
下味をつけたラム肉を炒め、調味料を加えたら、あらかじめ炒めておいた細切りピーマンを合わせ、最後に長ネギを加えてサッと炒めれば完成。気軽にラム肉を取り入れられる、おすすめの一品です。
柔らかくジューシーなラム肉とシャキシャキの野菜、そして甘辛いタレがマッチして、どんどんご飯が進みます。タレの風味がしっかりしているので、ラム肉と言われなければ気づかない人もいるかもしれません。
ネパール風スパイス水餃子
二つ目はネパール風のスパイス水餃子。
こちらはネパールの蒸し餃子「モモ」を水餃子にアレンジしたもの。ラム肉に玉ねぎやパクチー、ガラムマサラなどを混ぜ、市販の餃子の皮に包んで5分ゆでたら完成です。手軽に作れるのにお店レベルのおいしさで、ラム肉本来の旨みや香りを楽しめます。スパイスやパクチーが大好きな方にはたまらない一品です。
ガラムマサラがない場合は少量のカレー粉でも代用できます。ラム肉の味に慣れてきたら、どんなスパイスやハーブが合うのか、いろいろと試してみるもの楽しそうです。
三橋さんや桑折さんによると、ラム肉は他の肉に比べて温度変化だけでも酸化が進みやすいデリケートなお肉とのこと。ラム肉のいわゆる『臭み』は酸化が原因であることがほとんどだそうです。
もちろんこの臭みも『香り』と感じて好きな人もいますが、もしラム肉独特の強い香りが気になる人は、空気に触れている面積が少ないかたまり肉や、切り立ての鮮度が良いものを選ぶのがおすすめと教えてくれました。魚も羊も『鮮度』が大事、というわけですね!
かたまり肉の場合は、使いたい料理ごとに切り分けて下味冷凍をしておくと、利便性がアップします。さらに切り分けた際の端切れはミンチ肉として使うと無駄がありません。
苦手が一日で好きに変わった、ラム肉勉強会
参加した歴代のクックパッドアンバサダーのみなさんからは「ラム肉独特な香りが全くなく、とてもおいしかったです」「普段の料理で活用できる事が分かり、ラム肉が身近に感じられました」といった、大絶賛のコメントが寄せられました。
なかには、「苦手意識があったけど、一気にラム肉がお気に入りの食材になった」なんて方も。今回の勉強会で、みなさんすっかりラム肉の魅力に引き込まれた様子でした。
ラム肉は栄養価も高く、ヘルシーな赤身肉として注目され、最近では飲食店やスーパーの精肉売り場に並ぶことも増えています。
みなさんもぜひ一度、ラム肉を手に取って、日常の食卓に取り入れてみませんか? きっとそのおいしさに驚くはずですよ!